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生産性向上とは 働き方改革で必須 事例や公的助成金・優遇税制を解説

生産性向上とは、最小限の資源や労力によって、最大限の価値を生み出す工夫や取り組みのことです。

2019年4月から施行されている働き方改革関連法では、残業規制や年5日の有給休暇取得が企業に義務づけられました。他にも勤務間インターバル制度やフレックスタイム制など、仕事と家庭を両立させるための制度が推進され、仕事にだけ時間を割かなくてよい環境の整備が進んでいます。
一方で企業には、今までより少ない時間と労力で、今までと同等かそれ以上の成果を出し続ける工夫が必要になりました。つまり、生産性の向上です。

「生産性向上という言葉はよく聞くが、具体的にどういうことか」
「生産性を上げるにはどうすればよいのか」
という疑問をお持ちの方も多いでしょう。

本稿では、生産性向上とは何か、生産性を向上させる方法、生産性向上を成功させた企業の事例をご紹介します。


1. 生産性向上とは

生産性向上とは、最小限の資源や労力によって、最大限の価値を生み出す工夫や取り組みのことです。

「生産性」にはいくつか種類がありますが、ビジネスの現場で一般的に用いられるのは「付加価値労働生産性」です。これは労働者1人あたり(または労働者1人が1時間あたり)、どれだけの付加価値を生み出したかという数字です。
投入した労働力や時間などの資源に比べ、産出した付加価値が大きい場合に「生産性が高い」状態になります。
参考)
経済産業省 商務情報政策局 サービス政策課/株式会社 日本能率協会コンサルティング
生産性向上のためのチェックシート
https://www.jmac.co.jp/ss/pdf/checksheet.pdf

従って、生産性を向上させるには、投入を削減したり、産出を大きくするような工夫をしたりすることが必要になります。

なお、生産性向上と混同されがちな言葉に、業務効率化があります。
生産性向上は少ない労力で大きな成果を出そうとすることです。
業務効率化は、あくまで業務そのものについてムダな費用と時間を削減し、スムーズにすることです。上記の図の「投入」を減らすことが業務効率化になるため、業務効率化は、生産性向上のための施策のひとつと位置付けられるでしょう。

参考) 厚生労働省 宮城労働局 (参考)生産性の計算方法
https://jsite.mhlw.go.jp/miyagi-roudoukyoku/1/101/10142.html


2. 生産性向上が注目される理由

なぜ今、生産性向上に関心が集まっているのでしょうか。以下の理由が考えられます。

① 働き方改革
政府が進めている「働き方改革」の重要なテーマの1つが長時間労働の是正です。
2019年4月から順次施行されている働き方改革関連法では、残業規制や年5日の有給休暇取得が企業に義務付けられたほか、勤務間インターバル制度の導入促進やフレックスタイム制が拡充されました。従業員が仕事と家庭を両立し、また十分に休息が取れるよう、無理なく柔軟な勤務ができる環境づくりが促されています。一方で、企業としては、今までより少ない時間で、今までと同等かそれ以上の成果を上げていかなければなりません。それには生産性を向上させていくことが不可欠です。

② 国際的な競争力の低さ
さまざまなサービスや労働力がグローバル化している現代においては、国際的な競争力を高めていかなければなりません。
しかし、日本の1人あたりの労働生産性はOECD加盟36か国中21位で、主要先進7カ国に限ると最下位となっています。
グローバルな環境で日本が生き残っていくには、生産性向上は重要な課題です。


参考) 公益財団法人日本生産性本部 労働生産性の国際比較2018
https://www.jpc-net.jp/intl_comparison/intl_comparison_2018.pdf

③ 慢性的な人手不足
日本は、少子高齢化により労働人口が減少の一途をたどっています。
さらにグローバル化も加わって優秀な人材の獲得がますます難しくなり、人手不足が慢性化している状態です。そのため、限られた人数でも大きな成果を出し続けていく工夫が必要になってきます。

この現状から、生産性の向上は避けて通れない課題であることがわかります。
生産性向上は、日本の企業が将来的にも成長し続けるための重要な鍵となるのです。


3. 生産性を向上させる方法

生産性を向上させるには、具体的にどのような方法があるのでしょうか。企業と従業員にできる方法を以下で見ていきます。

3-1. 生産性向上策:企業と従業員双方でできること

企業と従業員がともにできる取り組みとして、以下のような方法があります。

① 業務の現状分析と改善策の検討
現状の業務について、必要のないプロセスや時間短縮できそうなものがないか確認します。ここで重要になるのが、企業側の理想と現場の従業員の状況をすり合わせることです。企業側が、生産性向上のためと言って新たなルールや仕組みを押し付けるだけの形になってしまうと、従業員の負担が増えて生産性が下がってしまうことも起こり得ます。

② 心理的安全性を高める
チームの生産性を高めるために一番重要なのは、心理的安全性の高さであるということがGoogle社の調査によって明らかにされています。
心理的安全性とは、チームメンバーに非難される不安を感じることなく、安心して自身の意見を伝えることができる状態のことです。心理的安全性が高いチームはお互いを尊重して助け合う意識が高いため、失敗を恐れず行動することができます。このメンタル面の安定こそが、個人のパフォーマンスレベルや在職期間などよりも生産性に大きく影響するのです。

企業側と従業員側が協力して取り組むことが、生産性向上への近道と言えるでしょう。

3-2. 生産性向上策:企業ができること

企業側には、以下のような方法があります。

① IT技術の活用
機械やITシステムの導入により単純作業や定型業務を効率化し、その仕事に関わる人員を整理、また、時間を短縮することができます。
特に最近注目されているのがRPAです。RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)とは、これまで人間が処理していた定型的なパソコン操作を、ロボットにより自動化する取組みです。ルールエンジン・機械学習などの技術を活用して、データの入力・連携を自動化します。日本RPA協会によると、2025年までに全世界で1億人以上の知的労働者、もしくは1/3の仕事がRPAに置き換わると言われています。
詳しくは、以下の関連記事をご参照ください。

② 人材配置の工夫
従業員に不得意な仕事を頑張らせるより、それぞれの適性を把握し、強みを活かせる人材配置をすることも生産性向上につながります。適材適所の人材配置をする方法として、タレントマネジメントがあります。タレントマネジメントとは、従業員の能力・業務経験・スキルなどをデータとして一元管理し、人材の適性配置や育成・教育などに活用する人事管理の方法です。
詳しくは、以下の関連記事をご参照ください。

② 従業員の教育
さまざまな要因により優秀な人材の採用が難しい現在、今いる従業員の育成がより重要性を増してきます。内閣府の推計結果では、1人当たりの人的資本投資額が1%増加した場合に、労働生産性が0.6%増加するという可能性を示唆しています。
従業員の教育方法として近年注目されているのが、リカレント教育です。働き方改革においても推進されています。リカレント教育とは、職業上必要な知識や技術を修得するために、就学と就職を繰り返すことです。大学の講座や外部企業の研修、eラーニングの利用などにより、企業内教育の不足部分を補い、知識を最新のものにアップデートすることができます。
詳しくは、以下の関連記事をご参照ください。

④ 生産性向上につながる評価制度
日本の企業では、残業時間が長いほど仕事に熱心であるとされ、高く評価されるという風潮がありました。しかし生産性を高めるには、より短い時間で大きな成果を出すことを考えなければいけません。そのため、例えば、なるべく残業をせずに大きな成果を出した従業員の評価が高くなるようにすると、従業員のモチベーションも上がり、生産性向上につながります。

企業側は、従業員がより効率よく、集中して仕事に取り組める環境を整備することが必要です。

3-3. 生産性向上策:従業員ができること

従業員側には、以下のような方法があります。

① 業務のマニュアル・ルール作成
従業員の異動や退職によって、仕事の担当者が変わるのはよくあることです。しかし担当者によって仕事のやり方が違うとなると、そのたびに周囲が戸惑ってしまうでしょう。結果としてスムーズに事が運ばず、ムダな時間がかかってしまいます。マニュアルやルールの作成をしておくと、誰が担当しても同様にこなせるため、混乱を避けられて余計な時間もかからず、生産性向上につながります。

②自己学習によるスキルアップ
人手不足の状況では特に、ひとりひとりのスキルアップが生産性向上に貢献します。
生産性向上のために有効なスキルは
・パソコンスキル
・コミュニケーションスキル
・高度で専門的なスキル
などがあります。
自己学習の方法はさまざまですが、時間や場所を選ばず専門的な知識をつけられるMOOCはおすすめの方法です。コースによっては簿記や宅建などの資格にも対応しています。
詳しくは、以下の関連記事をご参照ください。

従業員ひとりひとりの意識改革も、生産性向上の大切な要素です。


4. 公的な助成金・優遇税制

生産性向上のための従業員教育や設備投資が、コスト面で難しい場合もあるでしょう。そのような企業のため、政府は生産性向上に取り組む企業の支援として、助成金や優遇税制の整備をしています。

① 時間外労働等改善助成金
中小企業・小規模事業者が時間外労働の上限規制等に円滑に対応するため、生産性を高めながら労働時間の短縮などに取り組む事業主に対して助成されるもので、中小企業における労働時間の設定の改善の促進が目的とされています。
時間外労働上限設定コース、勤務間インターバル導入コース、職場意識改善コース、団体推進コース、テレワークコースの5コースがあります。
各コースの詳細は、厚生労働省ウェブサイトをご確認ください。

厚生労働省 労働時間等の設定の改善
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/jikan/index.html
厚生労働省 生産性向上の事例集 平成31年1月 P.5
https://www.mhlw.go.jp/content/000484675.pdf

② 業務改善助成金
業務改善助成金は、中小企業・小規模事業者の生産性向上を支援することで、 事業場内最低賃金(事業場内で最も低い賃金)の引上げを図るための制度です。生産性向上のための設備投資(機械設備、POSシステム等の導入)などをして、事業場内最低賃金を一定額以上引き上げた場合、その設備投資などにかかった費用の一部が助成されます。
設備投資には、「人材育成・教育訓練費」や「経営コンサルティング経費」も含まれ、助成対象となります。
助成対象となる事業場や助成上限額、手続きの詳細は厚生労働省ウェブサイトをご確認ください。

厚生労働省 [2]業務改善助成金:中小企業・小規模事業者の生産性向上のための取組を支援
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/shienjigyou/03.html
厚生労働省 生産性向上の事例集 平成31年1月 P.5
https://www.mhlw.go.jp/content/000484675.pdf

③ 労働関係助成金の割増
②の業務改善助成金などの助成金を申請する企業が、生産性向上を果たした(生産性要件を満たした)場合に助成金が割増されます。
対象となる助成金は以下のとおりです(2019年4月1日現在)。

再就職支援関係

労働移動支援助成金

転職・再就職拡大支援関係

中途採用等支援助成金

雇入れ関係

地域雇用開発助成金

雇用環境の整備関係

人材確保等支援助成金

65歳超雇用推進助成金

仕事と家庭の両立関係

両立支援等助成金

キャリアアップ・人材育成関係

キャリアアップ助成金

人材開発支援助成金

最低賃金引き上げ関係

業務改善助成金(上記①)

生産性要件の計算方法など、詳しくは厚生労働省ウェブサイトをご確認ください。

厚生労働省 労働生産性を向上させた事業所は労働関係助成金が割増されます
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000137393.html

④ IT導入補助金
IT導入補助金は、日々業務が発生する経理などのルーティン業務を効率化させるITツールや、顧客などの情報を一元管理するようなクラウドシステム等の導入に活用することができます。補助対象者は中小企業・小規模事業者等で、飲食、宿泊、卸・小売、運輸、医療、介護、保育等のサービス業の他、製造業や建設業なども対象となります。
申請資格や要件など、詳細は一般社団法人 サービスデザイン推進協議会ウェブサイトをご確認ください。

一般社団法人 サービスデザイン推進協議会 IT導入補助金2019 平成30年度補正サービス等生産性向上IT導入支援事業
https://www.it-hojo.jp/first-one/

⑤ 設備投資に係る税の減免など
政府は、近年のIoTやビッグデータ、人工知能など、ICT分野における急速な技術革新の進展に対応し、世界に先駆けて「生産性革命」を実現させるべく、「新しい経済政策パッケージ」を取りまとめました。この中で、2020年までを「生産性革命・集中投資期間」としてあらゆる政策を総動員することとしています。
これを受けて、生産性向上特別措置法により、日本の生産性を短期間に向上させるために必要な支援をするとしています。同時に、産業の発展を持続させ企業の経営基盤を強化するため、産業競争力強化法等の一部を改正する法律による支援も講じられています。
具体的には、IoT投資の減税や、中小企業の設備投資について固定資産税の減免、事業承継や企業再生に係る支援などの措置がされています。
制度の概要や支援策の一覧など、詳細は経済産業省ウェブサイトをご確認ください。

経済産業省 生産性向上特別措置法及び産業競争力強化法等の一部を改正する法律
https://www.meti.go.jp/policy/jigyou_saisei/seisanseisochihoukyoukahou/index.html

自社が利用できる補助金や制度があれば積極的に利用し、生産性向上を図っていきましょう。


5. 生産性向上の事例

生産性向上の方法や公的な支援を確認してきましたが、具体的にイメージするのが難しい場合があるかもしれません。
ここでいくつか、実際に生産性向上を成功させた企業の事例を見ていきましょう。

5-1. RPAを活用した業務効率化 – リコージャパン株式会社

複合サービス業を営むリコージャパン株式会社では、高付加価値業務へのシフトや働き方改革を実践する必要がありました。そこで以下の取り組みを実施しました。
・ ソフトウェアロボット「RPA」(既述の3. 生産性を向上させる方法 3-2.① 参照)による定型・反復業務の自動化を推進。
・ 販売・人事・経理業務等、業務特性に応じ、数種類のRPAソフトを導入

売掛金入金チェック業務や見積書作成業務など83業務に導入した結果、月3,300時間の労働時間を削減できました。業務の平準化、スピード化が図られるとともに、ロボットによりミス発生件数がゼロに。RPAに単純業務を任せたことで、社員がワンランク上の業務にチャレンジする機会が広がり、また、休暇が取得しやすい環境となりました

成功のポイントは、コスト削減だけでなく、ワークライフバランスや生産性向上につながることを、社員が十分に理解・納得し、RPA導入の第1段階である業務の棚卸に取り組んだこととされています。

5-2. クラウドサービスを活用した情報共有による生産性と品質の向上 – 株式会社幸田商店

ほしいも、きな粉などの製造業を営む同社では、受発注や生産管理等の情報は現場ごとに異なる管理となっていたため、事務所、工場、点在する自社農園(50数か所)、営業先など、それぞれの現場において情報共有する仕組みの構築が課題となっていました。

そこで、いつでもどこでも誰でも利用しやすいシステムでの情報共有を可能とするため、作業手順を画像や動画で記録するタブレット端末を活用し、受発注や在庫管理をクラウド上に一元化しました。瞬時に在庫状況等の把握が可能となったことで、効率的、機動的な作業を実現し、営業利益の向上(対前年比+19%)に貢献。また、情報共有による相互のチェックが強化されたことで、賞味期限誤表示等の作業ミスを導入前より50%削減し、製品品質が向上しました。

成功のポイントは、業務を熟知している社員がクラウドツールを使用し簡単に短時間でシステムを作成したことで、目指す目的が明確かつ操作が平易なシステムを作成できたこと。また、社員からも改善要望を上げやすい環境を作り、社員にとって使いやすいシステムを模索しながら作成したこととされています。

5-3. 足利流5S活動で効率性向上~工場内のテーマパーク化~ – オグラ金属株式会社

自動車・アミューズメント部品などの製造をする同社では、若手社員の育成に力を入れていくにあたり、ボトムアップ型の提案ができるような環境整備が必要とされていました。

そこで、整理、清掃、整頓、清潔、躾の5項目に沿って職場環境を管理していく足利流5S活動の理念に基づき、各セクションの若手を中心に、テーマパークをモチーフにした楽しく、分かりやすい職場のレイアウトなどを検討させました。さまざまな置き場に配置されていた備品や作業車などを集約したことで、工場内の備品管理や作業車の一元管理を実現し、コスト削減に成功。外国人の派遣社員も多いですが、見てすぐわかるような配置により作業がスムーズにいくようになりました。
また、仕事にかかわった社員同士で感謝を述べる「ありがとうカード」や職場のさまざまなことを掲示板に付箋を貼って、気軽に情報共有できるように「気づきメモ」などの取り組みをしました。これらによって、上下・部署を超えたコミュニケーションが図られ、社内の活性化に寄与しています。

成功のポイントは、若手社員の自発的な取り組みを、自由に行わせて推進していくことで社員にやる気を持たせたこととされています。

5-4. 積極的な働き方改革で従業員の労働環境改善 – 株式会社銚子丸

飲食サービス業(劇場型グルメ回転寿司)を営む同社の課題は、外食産業における採用難や人手不足などが続く中での人財確保と育成強化、銚子丸のスタンダードの向上でした。そこで、以下の取組みを実施しました。
・ シフトで予定時間の厳格化
・ 店舗によって、臨時休業や営業時間の短縮化等を導入(基本的に全店2日から3日)
・ 他店舗で行う作業を動画で共有し、各自が手軽にノウハウを学べる教育プログラム講座「FCCアカデミー立志塾」を開講

その結果、2018年6月から11月までの間で営業時間7,831時間を短縮(短縮率4.3%)し、労務環境を改善。安心して働けるという意識が高まり、離職者数が減少(2016年はゼロ)しました。また、教育プログラムがあること、労働環境が整備されたことで中途入社希望者を採用しやすくなりました

成功のポイントは、サービス業界において営業時間の短縮を思い切って実行し、他社との差別化を図ることで人財確保に繋げたこと。 また、作業のノウハウを学ぶための動画を「1講座10分~15分」と、隙間時間に気軽に見られるようにしたこととされています。

参考)
財務省関東財務局 先端技術の活用等を通じた生産性向上事例集 平成31年(2019年)P.4、6、10、13
http://kantou.mof.go.jp/content/000224610.pdf

上記の事例が掲載されている「先端技術の活用等を通じた生産性向上事例集」には、「先端技術の活用」、「ブランド力の強化・効率性の向上等」、「女性活躍推進・働き方改革等」の項目ごとに取組み事例が紹介されています。また、各事例について、取組みの背景とその内容、効果、成功のポイントが簡潔に記載されています。各企業の業種や従業員数も記載されており、自社に近い企業の事例を探すこともできますので、ぜひ参考にしてみてください。

財務省関東財務局 「先端技術の活用等を通じた生産性向上事例集 平成31年(2019年)」
http://kantou.mof.go.jp/content/000224610.pdf


6. まとめ

生産性向上とは、最小限の資源や労力によって、最大限の価値を生み出す工夫や取り組みのことです。

「生産性」にはいくつか種類がありますが、ビジネスの現場で一般的に用いられるのは「付加価値労働生産性」です。投入した労働力や時間などの資源に比べ、産出した付加価値が大きい場合に「生産性が高い」状態になります。
従って、生産性を向上させるには、投入を削減したり、産出を大きくするような工夫をしたりすることが必要になります。

今、生産性向上に関心が集まっているのには、以下の理由が考えられます。
① 働き方改革
② 国際的な競争力の低さ
③ 慢性的な人手不足

生産性を向上させるには、以下のような方法があります。

●企業と従業員双方
① 業務の現状分析と改善策の検討
② 心理的安全性を高める

●企業側
① IT技術の活用
② 人材配置の工夫
③ 従業員の教育
④ 生産性向上につながる評価制度

●従業員側
① 業務のマニュアル・ルール作成
② 自己学習によるスキルアップ

政府は、生産性向上に取り組む企業の支援として、助成金や優遇税制の整備をしています。
① 時間外労働等改善助成金
② 業務改善助成金
③ 労働関係助成金の割増
④ IT導入補助金
⑤ 設備投資に係る税の減免など

実際に生産性向上を成功させた企業の事例としては、以下のようなものがあります。
RPAを活用した業務効率化
クラウドサービスを活用した情報共有による生産性と品質の向上
企業独自の工夫で効率性向上
積極的な働き方改革で従業員の労働環境改善

生産性向上は、日本の企業が将来にわたって成長していくために欠かせないものです。
政府もさまざまな施策により推進しており、多くの企業が取り組み始めています。
また、内閣府の推計結果が1人当たりの人的資本投資額が1%増加した場合に、労働生産性が0.6%増加するという可能性を示唆しているのは興味深いところです。
この機会に、自社の生産性向上の施策について、従業員教育や評価制度なども含めて検討してみてはいかがでしょうか。

参考)
経済産業省 商務情報政策局 サービス政策課/株式会社 日本能率協会コンサルティング 生産性向上のためのチェックシート
https://www.jmac.co.jp/ss/pdf/checksheet.pdf
宮城労働局
https://jsite.mhlw.go.jp/miyagi-roudoukyoku/1/101/10142.html
公益財団法人日本生産性本部 労働生産性の国際比較2018
https://www.jpc-net.jp/intl_comparison/intl_comparison_2018.pdf
内閣府 平成30年度年次経済財政報告 第2章 第2節 人生100年時代の人材育成 2 企業における人的資本投資の効果(P176)
https://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je18/pdf/p02022.pdf
厚生労働省 労働時間等の設定の改善
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/jikan/index.html
厚生労働省 生産性向上の事例集 平成31年1月
https://www.mhlw.go.jp/content/000484675.pdf
厚生労働省  [2]業務改善助成金:中小企業・小規模事業者の生産性向上のための取組を支援
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/shienjigyou/03.html
厚生労働省 労働生産性を向上させた事業所は労働関係助成金が割増されます
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000137393.html
IT導入補助金2019 平成30年度補正サービス等生産性向上IT導入支援事業
https://www.it-hojo.jp/first-one/
経済産業省 生産性向上特別措置法及び産業競争力強化法等の一部を改正する法律
https://www.meti.go.jp/policy/jigyou_saisei/seisanseisochihoukyoukahou/index.html
財務省関東財務局 先端技術の活用等を通じた生産性向上事例集 平成31年(2019年)
http://kantou.mof.go.jp/content/000224610.pdf

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