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昔の日本漫画の歴史や魅力を徹底解説!今人気の漫画もご紹介

「日本の昔の漫画ってなぜこんなに面白いんだろう?」

そう思ったことはありませんか?

「絵が上手だから」
「ストーリーが面白いから」
「日本の文化が面白いから」

色々な答えがありそうです。

日本の漫画は長い時間をかけて発展して来ました。

常に新しいオリジナリティのある漫画を作ろうとする多くの漫画家の努力、「今どんな漫画が求められているのか」を市場や社会情勢を見ながら考え、企画を生み出す出版社、そして自分の好きな漫画を買って読む読者が、漫画文化の発展を支えて来たのです。

その歴史は古く、特に19501960年代に生み出された作品たちは、今の日本でも「漫画のルーツ」的な存在です。多くの漫画家が、その時代の作品にあこがれて漫画家になりました。さらにその漫画家にあこがれた人たちが、次の世代の漫画家に……

こうして日本の漫画文化は時代を超えて受け継がれ、アニメになったり、翻訳して海外でも読まれたりと、世界に大きな影響を与えるようになりました。

本稿では、ベトナムの皆さんに「日本の漫画文化がどのように築き上げられて来たのか」を知っていただくために、まず日本の漫画の歴史を簡単に解説した上で、ベトナムで人気の日本の漫画や、面白く読んでいただけそうな新しい漫画をご紹介します。

ちょっと長めですが、一通り読めばあなたも「日本漫画通」として一歩前進することができますよ!

日本漫画が好きな方も、これから日本漫画を読もうと思っている方も、ぜひ参考にしてみてください。


1. 昔の日本漫画と今の日本漫画〜日本漫画の歴史〜

今でこそ、性別や年齢を問わず愛される漫画ですが、最初は「子供の娯楽」として扱われていました。

では、いったいどのようにして漫画は、子供から大人まで、そして海を超えて海外の人々にまで愛される「文化」として確立されたのでしょう。実は、そんな歴史背景を詳しく知っている人は日本人でもあまりいません。少し覚えておけば、日本で自慢できるかも!?

それでは、長い長い、日本漫画の歴史を追いかけてみましょう!

1-1. 最古の漫画〜漫画文化の誕生

※引用:高山寺HP「鳥獣人物戯画」より。利用許諾を得て掲載しています。

日本で最も古い漫画は1213世紀頃に作られた「鳥獣戯画」と言われています。ウサギやカエル、サルなどが相撲を取る姿や、水遊び、綱取りをする姿が生き生きと描かれていますが、それらの動きを効果線[1]を用いて表現する技法は現代の漫画でも使われるテクニック。その他にも、現代の漫画に使われている様々な技法が見られます。

 その後、長い時を経て18世紀に「漫画」という言葉が定着し、1862年にはチャールズ・ワーグマン[2]によって日本初の漫画雑誌「ジャパン・パンチ」が創刊されました。

 [1] 効果線:漫画の画面で人物の感情や動き、雰囲気を表現する描線

[2] チャールズ・ワーグマン:イギリス人の漫画家。幕末に記者として来日した際に、当時の日本の様子や事件、風俗を描いた。

1-2. 手塚治虫の登場で漫画界に革命が起こる!

1950年代、漫画家 手塚治虫が漫画界に革命を起こします。戦後、手塚治虫は「鉄腕アトム」「ジャングル大帝」「火の鳥」「りぼんの騎士」など、次々とヒット作を生み出しました。

手塚治虫はディズニーの大ファンで、キャラクターの描き方や、動物の描写は、ディズニーアニメから多大な影響を受けたそうです。

手塚治虫の漫画は、人間味あふれる活き活きとしたキャラクターと、SFやギャグ、文芸作品の要素を織り交ぜたドラマチックなストーリー展開が魅力。登場キャラクターが努力し、成長し、時には死んでしまうこともある。それに対する、キャラクターたちの心情も繊細に描かれています。当時、このような読者が共感し、感情移入する漫画はとても斬新でした。

この漫画スタイルは、現代まで受け継がれています。現代の漫画文化の基盤となったのは手塚治虫であると言えるでしょう。そのため、日本において手塚治虫は「漫画界の神様」と呼ばれています。

また、鉄腕アトムがアニメ化される際には、様々なリミテッドアニメ[3]の手法を工夫してコストと工数を大幅に削減することに成功しました。この手法は、日本アニメの独特な動き・リズムを表現するものとして現在でも使われています。

[3] リミテッドアニメ:1秒の動きを8枚の画で表現する手法。1秒の動きを24枚もしくは12枚の画で表現するフルアニメーションと比べ、工数は非常に少くて済む。

1-3. 今も人気な漫画雑誌の創刊

20世紀初頭、当時の漫画本の相場は220円〜240円程度。現在の価値に換算すると2,000円以上です。到底、子どもたちが気軽に買える金額ではありませんよね。

そのため、貸本屋が貸し出している「貸本」で漫画を読むのが一般的でした。

そんな中、19501960年代にかけて、現在でも人気の高い漫画雑誌が続々と創刊されます。週刊誌は30円〜40円程度と、非常に安価で、子どもでも気軽に購入して楽しめるものとして人気を集めたのです。

この時期に創刊された主要な漫画雑誌はこちら。

創刊年

漫画雑誌

1954

なかよし

1955

りぼん

1959

週刊少年マガジン

週刊少年サンデー

1968

週刊少年ジャンプ

少女漫画雑誌の代名詞「りぼん」「なかよし」に加え、現在でも人気の「週刊少年マガジン」「週刊少年サンデー」も創刊されました。

その後、少し遅れて「週刊少年ジャンプ」が創刊。この時代の子供たちの間では、毎週ジャンプの話題でもちきりだったようです。

1-4. トキワ荘ブーム

漫画雑誌が流行する中、人気を博したのが「トキワ荘」に住むの漫画家たちが生み出す名作たちでした。現在でも「トキワ荘」はマンガの聖地として、日本漫画家たちのあこがれの場所となっています。

現在でも、日本に留まらず海外からの人気も非常に高い「ドラえもん」の作者である藤子・F・不二雄もこの「トキワ荘」からドラえもんを生み出しました。

その他、赤塚不二夫の「おそ松くん」「天才バカボン」「ひみつのアッコちゃん」、石森章太郎の「サイボーグ009」もトキワ荘出身の漫画として有名です。

トキワ荘は1987年に取り壊されてしまいましたが、2020年7月に復元され、「豊島区立トキワ荘マンガミュージアム」として開館しています。

(引用)『豊島区立トキワ荘マンガミュージアム

豊島区立トキワ荘マンガミュージアム

●開館時間:午前10:00-18:00(入館は午後5:30まで)

●定休日:毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)

その他年末年始、展示替え期間

●入館料:無料

※状況により開館時間等が変更となる可能性があります。正確なものは現地にお問い合わせください。

1-5. 少女漫画ブーム、オタク文化の確立

1970年代に入ると、「ベルサイユのばら」(池田理代子)「エースをねらえ!」(山本鈴美香)「キャンディ♡キャンディ」(原作:水木杏子 作画:いがらしゆみこ)など、少女漫画の人気に火が付きます。当時の女の子たちは、漫画の世界にのめり込み、心をときめかせました。

一方でこの時代、日本では経済が安定し始め、国全体が豊かになったこともあり、漫画産業が大きく成長し始めます。

1975年頃には「オタク」という言葉が誕生。「オタク」とは、漫画・アニメ・ゲームなどポップカルチャーの愛好家の中でも強い追求心を持つ人たちの呼称です。1970年代は「オタク文化」が確立した時代と言えるでしょう。

また、この頃は同人作家が増加し、「日本漫画大会」「コミックマーケット」のような同人誌グループが交流を深められる同人誌即売会が開催されます。「コミックマーケット」は現在でも開催され、世界最大の同人誌即売会となるまで成長しました。

1-6. 天才!鳥山明の登場/青年漫画の確立

1980年、日本では知らない人はいない漫画界の巨匠 鳥山明が「Dr.スランプ」を連載開始。そして1984年には、「ドラゴンボール」を生み出しました。「ドラゴンボール」は、現在でも全世界で愛される、大人気作品です。

さらに、漫画ブーム渦にあった19601970年代に子どもだった人たちが大人になるこの時代は、子どもだけでなく大人も楽しめる青年漫画が人気を伸ばし始めます。

宇宙から来たお色気たっぷりの美女“ラムちゃん”で人気を博した「うる星やつら」や、野球漫画でありながらも“熱血スポ根”を取り払い青春の甘酸っぱさや切なさを繊細に描いた「タッチ」などが大人世代で大人気となりました。

そのほか、宮崎駿の「風の谷のナウシカ」、大友克洋の「AKIRA」なども大ヒット。

さらに「ドラゴンボール」「風の谷のナウシカ」「AKIRA」が海外でも人気を博し、日本漫画が、日本を飛び出し、海外からも注目されるきっかけとなりました。

1-7. ジャンプ黄金期!不朽の名作が続々と登場

1990年代は、「ジャンプ黄金期」と呼ばれ、週刊少年ジャンプから続々とヒット作が誕生します。

当時の週刊少年ジャンプから誕生した代表作を見てみましょう。

作品名

作者

SLAM DUNK

井上雄彦

幽☆遊☆白書

冨樫義博

HUNTER×HUNTER

ONE PIECE

尾田栄一郎

NARUTO

岸本斉史

これらの作品は、現在でも国内外問わず大人気。このラインナップを見るだけで、当時、ジャンプから“名作”が続々と誕生したのがわかりますね。

なかでも、ONE PIECE」は単行本の発行部数が世界ギネス記録を更新続けるほど、伝説的な大ヒットを遂げました。

さらに、時代に変化に伴い日本人の文化や価値観が多種多様になったことで、漫画のジャンルも広がりました。

日本の漫画が、全世界で愛されるのは、「幅広い嗜好にマッチするほどのジャンルがあるから」という見解もあり、その点も日本漫画の特徴と言えるでしょう。

ギャグ漫画の代表作「クレヨンしんちゃん」(臼井儀人)、推理漫画の名作「名探偵コナン」(青山剛昌)、不良漫画の代名詞「クローズ」(高橋ヒロシ)など、代表的な漫画タイトルだけを見ても、ジャンルの幅広さがよくわかります。

1-8. 大人も楽しめる漫画が続々と登場した漫画新時代

そして2000年代。少子化の影響から、子供向け漫画よりも青年向け(大人向け)の漫画の人気が高くなる傾向にあります。

1980年代にも青年漫画が流行しましたが、当時はお色気もののような男性向けのものが多かったのに比べ、この時代の漫画は全体的に「考えさせられる、奥深い漫画」が多く、性別問わず大人に人気を集めています。

例えば、2000年連載開始の「NANA」(矢沢あい)は、少女漫画というジャンルにありながらも、内容はかなり大人向け。20代前後の男女の恋愛と夢、葛藤を繊細に描き、多くの大人女子の気持ちを掴みました。

2006年に連載が開始された「キングダム」(原泰久)も、中国の戦国時代を舞台とした歴史要素を多く含む漫画で、大人たちに大ヒットします。

このようにして、日本には「漫画は子供だけではなく、大人も楽しむもの」という文化が根付いて来たのです。現在大人気の「鬼滅の刃」(吾峠呼世晴)も親子二世代で楽しまれています。また、ドラゴンボールやワンピースなどは、親世代から子ども世代まで長らく人気が続いており、親子で共有して楽しむなんて在り方も。

一方で、スマートフォンの普及により、漫画アプリも人気を集めます。これまでは、「週刊少年ジャンプ」のような漫画雑誌で連載された漫画が主流だったのが、漫画アプリから誕生する漫画も増えました

現在の日本漫画は、漫画のジャンルや楽しみ方も多種多様となり、変化と進化を続けています。しかし、「人々を楽しませるエンターテインメント」という点では、昔から変わりありません

むしろ、「子供が読むもの」であった漫画が、「老若男女問わず楽しめるもの」になったことで、多くの人々を楽しませる“文化”にまで発展したとも言えます。

これから漫画がどのように進化を遂げるのか、とても楽しみですね! 時代によって移り変わる漫画文化をたどるのも、日本漫画の楽しみの1つかもしれません。


2. 昔の日本漫画の魅力とは?

今でも人気のある昔の漫画は、歴史的名作と言えます。ストーリーの面白さはもちろん、登場人物のキャラクターの描き方、絵のすばらしさ、表現手法など、漫画を評価する視点はたくさんあります。

歴史的名作と言える作品は、全ての点においてレベルが高く、総合的に評価された作品であると言って良いでしょう。

また、漫画にはその漫画が制作された時代の文化や社会的な背景が映り込むので、歴史的な資料として読むこともできます。

例えば、手塚治虫の作品を時系列に読むと、日本の戦後から高度経済成長期にかけての社会の様子や経済の状況、技術の発展度合いなどが分かります。

ファッションや家の作り、街の風景、車の形、家電などなど、漫画には「その時代」を知るための情報が詰まっているのです。

また、人々のコミュニケーションや価値観も反映されています。

例えば、現代の漫画の登場人物はスマートフォンを持っていますが、当然、昔の漫画にはスマートフォンは登場しません。そのため、誰かに気持ちや考えを伝えたり、待ち合わせをしたりといった「今なら簡単なこと」「気軽なこと」が、昔はそうではなかったことが見て取れます。

そういう意味では、昔の方がストーリー展開に「誤解」という要素を使いやすく、起承転結がつけやすかった、という分析もできそうです。

長期的に連載されている漫画の中には、時代の移り変わりとともに、関係する描写を変えて来ているものもあります。

1994年から、現在でも連載されている「名探偵コナン」では、時代とともに犯人の犯行方法も進化しています。連載当時は公衆電話やポケベル[4]を使っていたコナンも、最近ではスマートフォンを使っているのも面白いですよね。

昔の漫画を読むことには、単に「漫画を楽しむ」というだけでなく、日本の文化史を学ぶ、といった要素があると言えそうですね。

[4] ポケベル:1990年代に日本で流行した、電話から送信されたメッセージを確認することのできる小型通信機。電話からポケベルへ数字と簡単な文字列を送ることが可能。


3. ベトナムで人気の昔の日本の漫画を徹底解説!

今回、ベトナムで人気のある日本の漫画について調べてみたところ、昔の漫画が多く読まれていることが分かりました。最近の漫画にばかり目の行きがちな私からすると、とても新鮮ですし、日本の漫画文化を振り返る良い機会になりました。

そこでここでは、ベトナムで人気のある日本の「名作」漫画について解説したいと思います。

昔の漫画は、現在の漫画に比べてストーリーがシンプルで、海外の方でも読みやすい作品ばかりです。日本の漫画をまだ読んだことのない方は、ぜひ手に取ってみてくださいね!

3-1. ドラえもん『藤子・F・不二雄』(連載期間:1969-1996)

22世紀からやってきたネコ型ロボットドラえもんと、ちょっぴりドジでからかわれがちのの野比のび太がさまざまなお友達とくりひろげる日常を描いた作品。

ドラえもんがお腹のポケットから出す、不思議な未来の道具を使って、困っている人を助けたり、時にはいたずらをしたりする、愉快で楽しいお話です。

漫画の連載は終了しているものの、テレビアニメは現在でも放送されています、放送開始から48年経った現在でもその人気は衰えません。(2021年現在)

3-2. 名探偵コナン『青山剛昌』(連載期間:1994-)

大人顔負けの推理力と洞察力を持つ高校生探偵・工藤新一はある日、幼馴染の毛利蘭と行った遊園地で、謎の組織の取引現場を目撃。その際、組織の一人ジンによって毒薬を飲まされたことで、小学一年生の体になってしまう。

新一は、正体を隠したまま江戸川コナンとして、蘭の家に居候することにします。コナンの周囲で起こるさまざまな事件を持ち前の推理力と洞察力で次々と事件を解決していく物語

毎話繰り広げられるミステリーはもちろん、謎の組織の陰謀を追っていき、解明されていく真実も数々も見どころです。

3-3. クレヨンしんちゃん『臼井儀人』(連載期間:1990-2010)

やんちゃでマイペースな5歳の幼稚園児野原しんのすけが、母みさえ・父ひろしや幼稚園のお友達と繰り広げる愉快な日常を描いたギャグ漫画

子供向け漫画という印象が強いですが、漫画連載時は青年漫画として描かれていたため、初期の話には大人向けのエピソードも含まれています。

ギャグ漫画ではありつつも、家族や仲間との心温まるストーリーも描かれており、ついつい大人も泣いてしまう感動エピソードがあるのも魅力の1つです。

3-4. ドラゴンボール『鳥山明』(連載期間:1984-1995)

しっぽの生えた少年・孫悟空が、天才的な頭脳を持ちさまざまなアイテムを発明する少女・ブルマと出会い、7つ集めるとどんなで願いも叶えられる“ドラゴンボール”を探し始めることから始まる物語

当初はドラゴンボールを集めることが目的だったものの、「ピッコロ大魔王編」からは地球に訪れるさまざまな敵を、悟空がサイヤ人の力で倒していくストーリーが主軸となっています。

連載当初は子供だった悟空が、話が進むにつれて大人となり、話の後半では悟空の子供・悟飯、悟天も活躍し、家族と仲間で強大な的に挑む姿も魅力です。

3-5. ONE PIECE『尾田栄一郎』(連載期間:1997-)

 “海賊王”ゴールド・ロジャーが遺した「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」をめぐり、世界中の海賊たちが覇権をかけて争う「大海賊時代」。

悪魔の実「ゴムゴムの実」を食べ、泳げないからだと引き換えにゴム人間になったモンキー・D・ルフィーが、命の恩人であるシャンクスと再会するため、そして海賊王になるため、冒険に出る物語

冒険の中でルフィーは多くの仲間たちと出会い、時には別れ、強くなっていきます。仲間たちとのエピソードの中で、さまざま名言が生み出されるのもワンピースの魅力の1つです。ファンの間では「名言製造マンガ」と称されるほど、数多くの名言が読者を感動させました。


4. ぜひ読んでほしい!今人気の日本漫画

ここでは、今日本で人気のある漫画をいくつかご紹介します。漫画配信サービスの売上ランキングや、書店スタッフのおすすめランキングなどを元に、ピックアップしてみました。(2021年3月現在)

ストーリーがすこし複雑で、難しいものもありますが、日本漫画に慣れてきたらぜひ読んでみてください。

1つひとつ紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

4-1. 鬼滅の刃『吾峠呼世晴』(連載期間:2016-2020)

ある日、いつもどおり町に炭を売りに出た竈門炭治郎(かまどたんじろう)が炭を売り終えて家に帰ると、家族が鬼に惨殺されていた。唯一生き残っていた妹・禰豆子(ねずこ)を抱えて助けを求めて山を下りるも、その途中で禰豆子は鬼化してしまう。

しかし、禰豆子は鬼でありながらも、人間の心をなくしてはおらず、他の人間を襲うことはない。そのため、鬼となった禰豆子を退治すべく駆けつけた鬼殺隊の一人冨岡義勇(とみおかぎゆう)に炭治郎と禰豆子を見逃される。

炭治郎は、鬼化した禰豆子を元に戻す方法を探すべく、修行を重ね、鬼を退治する精鋭隊「鬼殺隊(きさつたい)」へ入隊。立ちはだかる鬼を退治しながら、人間を鬼化する元凶である鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)を探すのであった。

【ポイント】

鬼滅の刃は、週刊少年ジャンプから連載を開始すると、またたく間に人気となり、アニメ化しました。そして、このアニメがさらなる大ヒットを呼び、社会現象に。

2020年10月に公開された映画は2021年3月時点で興行収入384億円となり、日本の歴代映画の中で最高額を叩き出しました。

昨今の漫画の中では「伝説級の大ヒット」を遂げた作品であると言えるでしょう。

4-2. ワンパンマン『ONE(原案)・村田雄介(作画)』(連載期間:2009-)

就活に行き詰まっていた青年・サイタマは、街で暴れる怪人から少年を救い出す。それをきっかけに、幼き日の「ヒーローになりたい」という夢を思い出し、就活をやめてヒーローになることを決意する。髪の毛をすべて失うほど、過酷なトレーニングを3年間行い、どんな敵でもワンパン(一撃)で倒せる最強の力を手に入れた。

しかし、いつもワンパンで敵を倒してしまうせいで、戦いを退屈に感じ、ヒーローになってもなお、無気力な日々を送っている。

【ポイント】

「主人公が敵と対峙し、ギリギリの戦いの末、なんとか勝利する」「敵に負けて悔しい思いをし、修行に励む」というのが少年漫画の王道であったのに対し、ワンパンマンは「とにかく最強で、どんな敵でもワンパンで倒す、無気力なヒーロー」という斬新な設定の漫画です。

ただのヒーローものではなく、ユニークな要素が盛り込まれ、そのシュールな世界観に読者は魅了されるのでしょう。

4-3. 呪術廻戦『芥見下々』(連載期間:2018-)

人並み外れた身体能力を持つ高校生・虎杖悠仁(いたどりゆうじ)は、ある日、人を襲う化け物・呪霊(じゅれい)と対峙する。そこに、呪霊を回収するために現れた呪術師・伏黒恵(ふしぐろめぐみ)と共に、巻き込まれた先輩を救うために立ち向かうが、窮地に立たされてしまう。虎杖悠仁は力を得るために自ら呪物(じゅぶつ)「宿儺(すくな)の指」を食べ、自らの魂に呪いの王「両面宿儺(りょうめんすくな)」を宿す。

本来であれば、呪術師によって死刑に処されるべきである両面宿儺だが、虎杖悠仁は強靭な精神力で自我を保ったまま肉体を共有する。

そこで、虎杖悠仁には、全国に散りばめられた両面宿儺の回収をするためにも「すべての宿儺の指を食してから死ぬ」という猶予が与えられ、都立呪術高専に入学し、呪術師として過酷な人生をスタートする。

【ポイント】

作中に登場する街は、現代日本が舞台「原宿」「六本木」「渋谷」など、日本の中心街が登場するのも魅力。また、登場人物たちも現代の日本人の価値観で描かれているため、海外の人が日本を知るのにも良い作品でしょう。

4-4. 僕のヒーローアカデミア『堀越耕平』(連載期間:2014-)

舞台は、多くの人が“個性”として特殊な力を持つ超人社会。“個性”を悪用する敵(ヴィラン)を“個性”を発揮して退治するヒーローという職業が存在する。

主人公の緑谷出久(みどりやいずく)は個性を持たない“無個性”の少年。平和の象徴として讃えられるヒーロー・オールマイトにあこがれており、無個性でありながらも多くのヒーローを生み出した国立雄英高校のヒーロー科への進学を目指す。

ある日、出久は友人である爆豪勝己(ばくごうかつき)がヴィランに襲われているところを、なりふり構わず救おうとする。その姿を見たオールマイトは、出久にヒーローとしての素質を見出し、出久をオールマイトの“個性”「ワン・フォー・オール」を引き継ぐ後継者として指名する。

見事、過酷な特訓をこなし、オールマイトから“個性”を受け継いだ出久は、雄英高校へ合格を果たし、学校で出会った個性的な仲間たちとヒーローを目指す。

【ポイント】
主人公・緑谷出久をはじめとした、様々な個性を持つ豊富なキャラクターが全力でヒーローを目指し、時には強靭な敵(ヴィラン)に立ち向かう勇敢な姿が読者の心を掴んで離さない作品。

週刊少年ジャンプの三大原則と言われる「友情・努力・勝利」をすべて兼ね備えた作品で、子供から大人まで人気です。

4-5. 進撃の巨人『諫山創』(連載期間:2009-)

人類は突如出現した「巨人」によって次々と食われ、滅亡寸前にまで追い込まれる。生き残った人類は、巨大な三重の城壁「ウォール・マリア」、「ウォール・ローゼ」、「ウォール・シーナ」を造り、その内側で100年にわたる平和な日々を送っていた。

ウォール・マリアの南端、最も壁の外に近い区域「シガンシナ区」に暮らす少年エレン・イェーガーは、ともに暮らす幼馴染のミカサ・アッカーマンやアルミン・アルレルトと何気ない日常を過ごす。一方で、エレンとアルミンは壁の外の世界に憧れ、壁外への夢を語り合うのであった。

その平和は突如として壁とともに壊される。エレンが10歳となった年、壁を超える巨体を持つ「超大型巨人」によってシガンシナ区の扉が破られ、巨人の群れが壁内へと侵入し、シガンシナ区の人々は巨人に襲われてしまう。そこでエレンは自分の母が巨人に食われるところを目撃するのであった。

巨人にすべてを奪い取られたエレンは、巨人を駆逐することを決意し、巨人侵入から5年後、壁外調査を行う調査兵団を目指し訓練兵として兵団へ入団する。

【ポイント】
「人類vs巨人」というシンプルなストーリーと思いきや、国の陰謀や巨人の真相がどんどん明らかになり、壮大な物語が展開されます。

なにもかもが予測不可能で、ページを送るたびにドキドキさせるストーリー構成は、大人たちの心を掴みました。

作者は、連載開始当時からすべてのストーリーを組み立てていたそうで、あちこちに巧妙な伏線が張り巡らされているのも魅力の1つ。「あれ?これって…」と伏線に気づいたら、読み返さずにはいられません。


5. まとめ

いかがでしたか? ここまで、日本の漫画の歴史や、魅力について解説しました。

ご紹介した漫画はこちらです。

【日本漫画の歴史】

連載期間

タイトル

作者

概要

1213世紀

鳥獣戯画

不明

日本初の漫画と言われている

1862-1877

ジャパンパンチ

チャールズ・ワーグマン

日本初の漫画雑誌

1950-1954

ジャングル大帝

手塚治虫

漫画の神様「手塚治虫」が生み出した漫画の代表作

1951-1981

鉄腕アトム

手塚治虫

1953-1967

リボンの騎士

手塚治虫

1954-1986

火の鳥

手塚治虫

1962-1969

おそ松くん

赤塚不二夫

トキワ荘から生まれた名作

1962-1965

ひみつのアッコちゃん

赤塚不二夫

1964-1985

サイボーグ009

石ノ森章太郎

1967-1978

天才バカボン

赤塚不二夫

1972-1973

ベルサイユのばら

池田理代子

1970年代少女漫画ブームの代表作

1973-1975

1978-1980

エースをねらえ!

山本鈴美香

1975-1973

キャンディ♡キャンディ

水木杏子(原作)

いがらしゆみこ(作画)

1982-1994

風の谷のナウシカ

宮崎駿

日本の漫画が海外へ進出するきっかけとなった代表作

1982-1990

AKIRA

大友克洋

1990-1984

Dr.スランプ

鳥山明

漫画界の巨匠「鳥山明」の、ドラゴンボールと並ぶ代表作

1990-1996

SLAM DUNK

井上雄彦

ジャンプ黄金期の代表作

1990-1994

幽☆遊☆白書

冨樫義博

1997-

ONE PIECE

尾田栄一郎

1998-

HUNTER×HUNTER

冨樫義博

1999-2014

NARUTO

岸本斉史

2005-

NANA

矢沢あい

20代前後の恋愛・夢・葛藤を描いた、大人向けの斬新な少女漫画

2006-

キングダム

原泰久

中国の戦国時代を舞台とした大人に人気の漫画

 【ベトナムで人気のある日本の昔の漫画】

連載期間

タイトル

作者

1969-1996

ドラえもん

藤子・F・不二雄

1994-

名探偵コナン

青山剛昌

1990-2010

クレヨンしんちゃん

臼井儀人

1984-1995

ドラゴンボール

鳥山明

1997-

ONE PIECE

尾田栄一郎

 【今日本で人気の漫画】

連載期間

タイトル

作者

2016-2020

鬼滅の刃

吾峠呼世晴

2009-

ワンパンマン

ONE(原案)

村田雄介(作画)

2018-

呪術廻戦

芥見下々

2014

僕のヒーローアカデミア

堀越耕平

2009

進撃の巨人

諫山創

日本の漫画は、手塚治虫を始めとした、多くの漫画家たちによって生み出され、多くの人々を楽しませてきました。こうして漫画がただの娯楽ではなく、国内外ともに認められる「日本の文化」として確立したのも、過去の偉大な漫画家たちの並々ならぬ努力と創意工夫があってこそと言えるでしょう。

現在でもたくさんの名作が続々として生み出される漫画界は、これからも歴史を重ね続けます。今私たちが読んでいる漫画たちが「歴史的名作」として、100年後も受け継がれているかもしれないと思うと、ワクワクしますね

日本では、しばしば「好きな漫画について話すこと」がコミュニケーションのツールとして使われることがあります。それほど、多くの人に浸透していて、楽しまれているエンターテインメントということですね。

この記事が、奥深い日本漫画の世界へ入り込む第一歩となれば幸いです。

そして「日本の漫画の世界をもっと知りたい、読みたい」という方は、ぜひ日本に来てみてくださいね。日本には、ここでご紹介した以外にも、数え切れないほどの漫画や、関係するカルチャーがあります。きっと楽しんでいただけると思いますよ!