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ノー残業デーとは 形骸化を防ぎ効果的に運用する3つのポイントを紹介

ノー残業デーとは、従業員が残業をせずに定時で退社するよう推奨する取り組みです。
働き方改革、長時間労働の是正施策の一つとして、多くの企業で導入されています。ただし、形ばかりの制度になり、長時間労働を減らすという本来の目的が果たされているとは言い難いのが実情です。
本稿では、ノー残業デーについて、メリット・デメリットとともに解説します。


1. ノー残業デーとは

ノー残業デーとは、従業員が残業をせずに定時で退社することを推奨する取り組みです。
これは法定の制度ではありませんが、1970年代には導入した企業があり、その後、過労死の問題や、官民挙げて「ワーク・ライフ・バランス」が提唱される中で、多くの企業で取り入れられるようになりました。


2. ノー残業デーの実態

ノー残業デーを取り入れる企業は年々増えています。
日本経団連の調査において67.2%の企業がノー残業デーの徹底に努めているという結果が出ているように、ノー残業デーは働き方改革の中でも普及している取り組みのひとつです。

しかし、当事者である従業員はどのように感じているのでしょうか。以下は、従業員からの声です。

・従業員を大切にしている風潮があっていい。全社的ではなく部署ごとに実施しているのでそれぞれのペースがある。(エンタメ業界/30代男性)
・ノー残業デーで水曜日は早く帰ろうと言い合っていますが、実際には残業をしています。これは業務が多いので仕方ないことです。(建築業/20代女性)
・ノー残業デーとはいいつつ誰も帰ろうとはしません。そんな雰囲気で皆が結局残業をしています。(卸売業/40代女性)
・定時で帰れると思いきや飲みの付き合いが発生します。これでは休んだ気になりません。(メーカー/30代男性)

ノー残業デーとは言いながらも実際には残業が常態化していたり、ノー残業デーが効果を出していなかったりしている状況がうかがえます。また、定時退社はするものの、自宅で残った仕事をしているケースもあります。


3. ノー残業デーのメリット

ノー残業デーのメリットはどのような点にあるのでしょうか。

・労働生産性の向上
決められた時間内で仕事をこなすということは従業員の時間効率意識の向上にも繋がり、結果的に時間当たりの生産性が上がります。

・従業員のワーク・ライフ・バランスの向上
定時退社により、普段よりもプライベートの時間を長く取れます。
仕事とプライベートのバランスをうまく保てるようにすることは、従業員の心身の健康維持やモチベーション向上にもつながります。

・経費節減
残業代だけでなく、その時間に使っていた電灯、OA機器、エアコンなどの光熱費を削減できます。

・従業員のスキルアップ
定時退社によってできた時間を自身のスキルアップに充てることもできます。個々の能力が向上することは、会社にとってもプラスです。

ノー残業デーのメリットは、時間外労働の削減によるメリットとも言い換えることができます。


4. ノー残業デーのデメリット

一方、デメリットとして以下のことが挙げられます。

・仕事が後回しになる
仕事を残して定時退社した場合には持ち越された仕事をこなすために翌日以降の残業時間が増えてしまうこともあり得ます。ノー残業デーを導入しつつも、このような弊害で苦しんでいる企業は多くあります。

・急務に対応できない
従業員全員が定時でオフィスからいなくなった場合、緊急で対応しなくてはいけない連絡に気づくことができない、迅速に対応できないなどの懸念があります。

仕事量が変わらないのにノー残業デーで業務時間が短くなれば別の日にそのしわ寄せが来るだけで、時間外労働時間の削減という目的を果たすことにはなりません。ノー残業デーの実施と同時に業務量や、業務の進め方を見直すことが重要です。
また、取引対応が必要な企業であれば、ノー残業デーの実施方法にも工夫が必要でしょう。


5. ノー残業デーを形骸化させない3つのポイント

ノー残業デーが無理なく運営されるためにはどのような対策を講じるとよいのでしょうか。

・業務のペースを鑑みて実施
繁忙期で業務が山積みにも関わらず、定時で退社するようにという指示は実態に合わず、現場の反感も買いかねません。繁忙期と閑散期で実施日に濃淡をつけたり、チームで交代制のノー残業デーを作るなど、仕事の状況や進捗に合わせた柔軟なルールを決めることが重要です。

・管理職が積極的にノー残業デーを推進
上司やリーダーなどの管理職がノー残業デーを積極的に実施していかなければ部下にも根付いていきません。
上司が残業をしていては部下も帰りづらい空気になってしまうことがあります。そのため、上司から積極的に時間効率意識を高め、「ノー残業デーには定時に絶対帰る」という風潮を広めていくとよいでしょう。

・放送やポスターでノー残業デーを周知
ノー残業デーを設定しながらも、それが周知されていないがために従業員が知らずに残業をしている場合もあります。ルールの周知は徹底しましょう。
社内放送でノー残業デーを知らせるアナウンスを流す、掲示板へのポスターの掲示などが効果的です。

ノー残業デーを浸透させたいのであれば、管理職に「残業をしない、させない」という意識を持たせ、周知を可視化することが重要です。全社的に取り組む場合にも、業務に合わせて柔軟に対応することが制度を浸透させる鍵でしょう。


6. まとめ

ノー残業デーとは、従業員が残業をせずに定時で退社するよう推奨する取り組みです。
働き方改革の一環で、時間外労働の削減を目的に多くの企業が推進している取り組みです。
ノー残業デーのメリットは次の通りです。
・労働生産性の向上
・従業員のワーク・ライフ・バランスの向上
・経費節減
・従業員のスキルアップ

一方で、デメリットは以下の点です。
・仕事が後回しになる
・急務に対応できない

ノー残業デーを設定しながら、実際には残業が常態化していたり、自宅に仕事を持ち帰る「サービス残業」が増えたというケースはよくあります。
このように、ノー残業デーが形骸化しないための対策として次のような対策が効果的です。
・業務のペースを鑑みて実施
・管理職が積極的にノー残業デーを推進

・放送やポスターでノー残業デーを周知

ノー残業デーは労働時間を削減するための一つの方策に過ぎません。重要なことは、ノー残業デーの効果的な運用を通して、業務量が適正か、業務の仕方に無駄や無理がないかを見直し、労働時間を減らしていくことです。常に定時退社ができるような、ノー残業デーを必要としない職場環境づくりが理想的です。

参考)
Raorsh 社会人の為の情報サイト
https://raorsh.com/no-zangyou
Work×IT ノー残業デーや有給取得促進の効果を高めるポイント!アンケートから見えてきた従業員の本音
https://workit.vaio.com/i-case-of-meaningless-working-way-reform/

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