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社員研修へのマインドフルネスの取り入れ方 効果と事例、注意点まとめ

「従業員のマインドに働きかけ、生産性を上げたい。でもいったいどうやって?」

生産性は、仕事の「スピード」×「質」の結果です。そのため、生産性を上げるためにはハード面を整備するほか、平行して従業員のソフトスキルを高めることが重要になります。

実際、帝国データバンクの調査(2019年)[1]では、企業が働き方改革に取り組む目的は「従業員のモチベーション向上」(32.4%)がトップとなっており、従業員マインド改善に対する企業の意識の高さがうかがえます。

近年、そうしたソフト面へのアプローチ方法として注目を集めているのが、マインドフルネスです。

欧米で誕生後、脳科学的にもその効果が実証され、日本国内においても組織の健康づくりを目的に、GoogleやApple、Intel、Facebook等の外資系企業をはじめ、メルカリやSansan、トヨタ自動車等150社を超える日本企業で研修プログラムとして導入されてきました。

とくに最近では、多くの企業が取り組む「健康経営」の一環として、マインドフルネスを取り入れる企業が増えています。

本稿では、マインドフルネスとは何か、その効果や導入事例をご紹介します。

[1] 帝国データバンク「特別企画:働き方改革に対する企業の意識調査(2019年12 月)」<https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p200106.pdf>


1. マインドフルネスとは?

マインドフルネスとは、「今、この瞬間」に意図的に注意を払うことです。と言われてもすぐにはイメージが湧かないかもしれません。

「今、この瞬間」というのは、例えば、呼吸や食事、会話など、今現在行っている自分の行為・行動や、気持ちいい、おいしい、楽しいといった、今まさにわいてきている自分の思考・感情などを指します。また、「意図的に注意を払う」とは、言い換えると、五感を研ぎ澄まし、全集中を注ぐ、ということです。

職場では、時計をちらちらと見ながら分単位でマルチタスクをこなし、家では常にテレビをつけ、手元にはスマートフォンを置き、時おりSNSを確認しながら夕飯を食べる―。スピード化・情報化社会の中で、私たちの意識はめまぐるしく移ろい、注意が分散されがちです。

そのような中で、過去でも未来でもなく、しっかりと「今」に身を置いて、自分の体や心の動きに耳を澄ませること、それが、マインドフルネスです。

例えば、職場のデスクで仕事の手を止めて、姿勢を正し、5分間呼吸に集中します。そして、息を吸うこと、吐くだけを考えます。途中、パソコン疲れで「肩が痛いな」と思ったり、この後の会議について、「最後のスライドは変更した方がいいだろうか」などと気になったりすることもあります。

マインドフルネスでは、こうした呼吸という動作、痛みという体の感覚、不安な気持ちなど、「今、この瞬間」に自分の内外で起きている1つ1つを丁寧に感じ取っていきます。

マインドフルネスの即時的な効果としては、主に以下が挙げられます。

・頭がスッキリし、心が落ち着く
     ↓
・自分の精神状態がフラットになる
     ↓
・自分や身の回りの出来事を、ありのままに受けとめられるようになる
     ↓
・本来抱かなくてよい不安やストレスがすっと消える
     ↓
・不安や感情に左右されない、冷静で客観的な判断ができるようになる

元々は仏教の瞑想を起源とするマインドフルネスですが、1970年代、ストレスマネジメント手法として医療分野へ応用されたことをきっかけに、初めてその科学的効果が認められました。また、2章でご説明するように、マインドフルネスは継続することで、心身の健康や集中力、創造性、自己認識力の向上などにも効果があると言われています。

「マインドフルネス」と聞くとスピリチュアルな印象を受けがちですが、今日、マインドフルネスは、医療をはじめスポーツやビジネス等、様々な領域で広く活用されている科学的トレーニングです。


2. マインドフルネスがビジネスパーソンにもたらすメリットとは?

ビジネスにおけるマインドフルネスは、エグゼクティブのメンタルマネジメントやGoogleのリーダーシップトレーニングがはしりとされています。近年では人材育成にとどまらず、組織開発の基盤づくりとしても、多くの企業がマインドフルネスを取り入れています。

2章では、マインドフルネスがビジネスにもたらす具体的メリットにはどのようなものがあるのか、以下、科学的な効果を踏まえながらご紹介していきます。

2-1. マインドフルネスの科学的な効果を確認

マインドフルネスについては、脳科学的な実験・調査から、以下のような効果が報告されています。

■セルフマネジメント能力が高まり、ストレスが減少する
ストレスは偏桃体と関係しています。偏桃体は、怒りや不安などの情動を司る部分で、ストレスホルモンを出す司令塔です。

ハーバード大学のサラ・ラザール准教授の調査によると、マインドフルネスはこの偏桃体の反応を緩やかにします。そのため、感情がコントロールしやすくなり、ストレスが減少します。また、マインドフルネスは、「幸せホルモン」と呼ばれる、イライラを抑え心に癒しを与えるセロトニンの分泌を促すと言われています。

■集中力や意思決定能力が向上する
集中力は前帯状皮質と関係しています。前帯状皮質は自己抑制能力を司る部分で、集中力を向ける対象を決めたり、衝動的な行動を抑えたりします。

カナダのブリティッシュコロンビア大学とドイツのケムニッツ工科大学の科学者チームが行った研究によると、マインドフルネスはこの前帯状皮質を活性化させ、注意散漫を防ぐことが分かりました。また、前帯状皮質は過去の経験や学習から最適な意思決定を下す能力にも関係しているため、意思決定の質向上にもつながります。

■自己認識力[2]や共感力が高まる
自己認識力と共感力は、「島皮質(とうひしつ)」と関係しています。ハーバード大学研究グループの調査によると、マインドフルネス瞑想を継続して行うと島皮質の厚みが増すことが明らかになっています。

■老化を抑制する
大脳皮質は加齢とともに縮んでいきますが、大脳皮質が小さくなると物忘れをしやすくなります。マインドフルネスを継続することで、この大脳皮質の収縮を抑えることができます。

■うつや痛みを和らげる
マサチューセッツ大学のジョン・カバットジン博士が開発した「マインドフルネスストレス低減法」やシーガルらが開発した「マインドフルネス認知療法」では、慢性疼痛やうつ病等、身体的・精神的ストレスに対して効果を発揮することが実証されています。

[2]自分の感情、資質、好き嫌い、長所・短所などを知る能力のこと。2013年のダボス会議では、マインドフルネスを「自己認識力」の開発法として採用しています。

2-2. 社員のマインド面から健康経営と働き方改革を強力にサポート

以上のように、マインドフルネスは脳にポジティブな変化をもたらすことが分かっています。企業に導入した場合は、実践度や時間に比例して、次のような変化が起こると言われています。

(1) プレゼンティーズム[3]の改善
(2) リーダーシップの向上
(3) レジリエンスの向上
(4) 関係性の向上
(5) 創造性の向上

以下、それぞれ具体的に確認していきましょう。

(1) プレゼンティーズムの改善
前述したストレス低減や集中力アップなどの効果から、マインドフルネスは、社員個人のパフォーマンスを高めると言われています。実際、ヤフーの社内調査では、マインドフルネスの実施後、プレゼンティーズムが20%~40%改善したことが報告されています。

(2) リーダーシップの向上
米国スタンフォード大学のビジネススクールの評議会メンバーは、「リーダーが開発すべき最も重要な能力である」として自己認識力をあげています。2-1で確認したように、マインドフルネスはこの自己認識力を向上させます。また、EQ[4]はリーダーに必須の能力として世界的な認識が広まっていますが、ダニエル・ゴールマン博士は、このEQを鍛えるためにもマインドフルネスが有用であると述べています。

(3) レジリエンスの向上
自己認識力の向上は、レジリエンス向上にもつながります。レジリエンスとは、「逆境から素早く立ち直り、成長する能力」のことです。具体的には以下の要素で構成されています。

・自己認識
・自制心
・精神的敏速性
・楽観性
・自己効力感
・つながり
・生物学的要素(遺伝子)
・ポジティブな社会制度(家族、コミュニティー、組織等)

自己認識力が高まると、自分の中のネガティブな考えや気持ちに気づきやすくなり、その原因を探ることができます。そのため、ストレスに対して迅速に適切に対処できるようになり、レジリエンスが高まります。

(4) 関係性の向上
マインドフルネスを続けることで自己認識力が向上していくと、社員同士の関係性の質も高まっていきます。自己認識力があるということは、自分の中にある固定観念や思い込み、そしてそこから来る他者への批評・批判に気が付ける、ということです。

無用な批評・批判は相手とより良い関係性を築く妨げとなりますが、高い自己認識力があれば、そうした偏ったネガティブな見方から離れることができます。そして、共感やコンパッション(思いやり)を伴った質の高い交流が可能となり、お互いに信頼で結ばれた強い人間関係ができていきます。

(5) 創造性の向上
マインドフルネスによって生まれたコンパッションは、組織全体の創造性を高めます。

スタンフォード大学神経外科医でCCARE(コンパッションと利他主義の研究教育センター)のジェームス・ドゥティ博士よると、コンパッションは副交感神経を最も優位にする可能性があるそうです。副交感神経が優位な状態では心身がリラックスしますが、実は創造性というのはリラックスしている時に最も高まるのです。

また、マインドフルネスで脳内のセロトニンが増えると、フロー状態へ入りやすくなります。フロー状態では、時間を忘れるほど目の前のことに集中・没頭し、ひらめきが起こりやすくなると言われています。

このように、マインドフルネスは社員個人の働き方を変え、より健全で生産性の高い組織へと変化させていきます。

[3] Presenteeism:WHO(世界保健機関)が定めた生産性を図る指標。和訳では「疾病就業」という言葉が当てられ、体調不良やメンタルヘルス不調等何らかの疾患・症状を抱えながら出勤し、仕事のパフォーマンスが低下している状態を意味します。
[4] Emotional Intelligence Quotientの略。「感情知能(心の知能指数)」とも呼ばれ、心内知性、対人関係知性、状況判断知性の3つから構成されています。


3. ボディも使う!企業の導入目的別マインドフルネス実践方法

マインドフルネスは、以下のように目的に応じていくつかの種類に分けられます。

【目的別マインドフルネス実践方法一覧】

種類方法効果効果
呼吸による瞑想

腰骨(仙骨)を立てて座り、軽く目を閉じた状態で、ゆっくりと腹式呼吸を繰り返す。正しい姿勢で呼吸に意識を向け、整えることで、心の落ち着く感覚を観察する。(所要時間:1分~15分)

集中力向上
平常心
自己肯定感醸成
レジリエンス向上
共感力向上
洞察力向上

生産性向上
リーダーシップ開発
チャレンジ文化醸成
コミュニケーション改善
チームビルディング

ボディスキャン

あおむけになり、深くゆっくりと呼吸を続けながら、足先から頭に向かって順番に意識を向けていく。つま先、足の裏、かかとから耳や顎、頭皮の周りまで、普段はなかなか意識しない身体の細部にまで意識を傾けることで、痛み・安らぎ・緊張・緩み等、日常生活では見過ごされがちな身体本来の状態を観察する。(所要時間:5分~30分)

緊張緩和
ストレス軽減
レジリエンス向上
自己認識力向上

心身の健康維持
リーダーシップ開発

マインドフル・リスニング

2人1組になり、話し手と聞き手に分かれる。話し手は、仕事で気になっていること、夢中になっている趣味等、設定したテーマに沿って2分間自由に話す。聞き手は相手の話に意識を集中させて傾聴する。声を出して返事をしたり質問したりしない。聞くことに慣れてきたら、自分の心の声に意識を向ける。出てきた評価や批判は一旦受けとめ、その後意図的に意識を離す。そして再び相手の話を集中して聞く。終了後、ワーク中に自分が感じたことをそのままメモに記録する。(所要時間:5分~10分)

共感力向上

リーダーシップ開発
コミュニケーション改善

ジャーナリング(書く瞑想)

「私がいま感じていることは」、「私が楽しいと思うことは」、「私がいまやってみたいことは」、「私の長所は」など、自分を掘り下げることのできるテーマを設定し、頭に浮かんだことを思いついた順番に紙に書き出す。その際、制限時間を設け、何も考えず、ただ事実や気持ちをあるがままに書き続ける。誤字、脱字等は気にしない。(所要時間:5~10分)

自己認識力向上
レジリエンス向上

生産性向上
チャレンジ文化醸成

なお、マインドフルネスの実践方法には、フォーマルな方法とインフォーマルな方法の2種類があります。フォーマルな方法は、場所と時間を確保し、上掲の表のようなフレームワークに沿って行います。

一方インフォーマルな方法は、日常生活の中に取り入れます。例えばマインドフル・イーティング(食べる瞑想)では、ゆっくりと時間をかけて食材の形や食感を味わいます。会話をしたりテレビを見たりせず、ただ食事のみに集中する方法です。

マインドフルネスは継続が重要です。マインドフルネスを導入する際は、目的を意識しつつ、フォーマルな方法とインフォーマルな方法を組み合わせながら、自分に合ったやり方を選択するのが良いでしょう。


4. ベンチャーから老舗まで!マインドフルネスの導入事例5選

企業がマインドフルネスを導入する際、具体的にどのような取り組みを行っているのでしょうか。ここでは導入事例として、国内外の先行企業5社の導入目的と取り組み、その結果をご紹介します。

■ゴールドマン・サックス(The Goldman Sachs Group, Inc.)

・目的:健康プログラムの一環としてレジリエンスを強化し、個人の自己管理能力を高めるため

・取り組み:一対一のコーチングを含むマインドフルネス講習を実施。また、福利厚生の一つとして、音声ガイドに従って数分単位で瞑想ができる瞑想アプリを導入。

・結果:マインドフルネスの取り組みがフォーチュン誌に掲載され、2014年、同誌による「最も働きがいのある企業」で45位へランクインした。

参考)瞑想アプリ
ゴールドマン・サックスが使用したのは、190カ国4,500万人が利用する瞑想アプリ「Headspace」です。1分~20分の瞑想レッスンを音声がガイドします。
レッスンには、Basic、Self-Esteem(自己肯定感)など、いくつかのコースがあります。なお、こうした瞑想アプリをはじめ、ITに脳科学や心理学などを組み合わせ、人間の心身の成長をサポートする技術をトランスフォーマティブテクノロジー(Transformative technology=変化を促す技術、略してトランステック)と言います。市場規模は3兆ドルにも及ぶとされ、近年注目が集まっている領域です。

■ヤフー株式会社

・目的:次世代リーダーの創出・育成のため

・取り組み:2016年、オフィス内の芝生エリアでマインドフルネスの体験会を実施。その後、企業内大学である「Yahoo!アカデミア」にて、希望者に対し週1回60分×7週間のトレーニングプログラムを展開。
呼吸による瞑想のほか、人の話を聞くことに集中する手法、心の動きを実況中継する手法など様々な瞑想手法を紹介し、瞑想をしたいと思った時に随時適切な手法を選べるようにした。累計1200名(全社員の18%)が受講。

・結果:効果測定の結果、マインドフルネス未経験者と比べて、プレゼンティーズムは経験者で約20%、週3回以上の実践者で40%改善された。

■Sansan株式会社

・目的:マインドセットを整え仕事のパフォーマンスを上げるため

・取り組み:2017年、全マネージャー54名を対象に管理職研修として、Googleのマインドフルネスプログラム「SIY(Search Inside Yourself)」(2日間)を実施。脳のメカニズムについての座学と、呼吸による瞑想やジャーナリング等の実践ワークを行った。研修終了後は、1ヶ月間の個人ワーク(呼吸による瞑想10分間+自ら設定したテーマでジャーナリング+1日の目標を書き出す)に取り組んだ。2018年、前年の研修を踏まえ重要なエッセンスをまとめた「マインドフルネス研修」(約半日)を全社員向けに展開した。

・結果:研修に対して参加者の8割以上が「満足」と回答。日常的にマインドフルネスに取り組む社員が増加した。

■メルカリ

・目的:集中力をリセットして業務効率低下を防ぐため

・取り組み:社員からのボトムアップで、部活動制度を活用した「マインドフルネス部」が発足。毎日16時にメンバーにマインドフルネスのリマインダーが届き、3~7分程度、座禅を組んだりソファに座ったりしながら各自のスタイルで呼吸による瞑想を行う。発足当初はお寺や外部講習等で習ったメンバーがやり方をレクチャーするにとどまっていたが、その後、この他に勉強会や専門家によるワークショップ等も開催している。

・結果:マインドフルネスを取り入れることで集中力が回復したと答える社員が増加した。

丸井グループ

・目的:健康経営の一環として、社員のストレス軽減、パフォーマンス向上のため

・取り組み:2016年、「健康経営推進プロジェクト」を発足。プロジェクトメンバーは全事業所から公募(小論文)で選出され、マインドフルネス研修等、各種健康経営に関連するプログラムを受講。
その後、各事業所に戻ったプロジェクトメンバーが中心となって、瞑想デーや瞑想ルームを設けたり、会議前に5分間のマインドフルネスを取り入れたりする等、社員主導で活動を推進した。

・結果:マインドフルネス研修1ヵ月後の受講者アンケートで、80%の人がマインドフルネス瞑想を日常的に継続していると回答し、「仕事のパフォーマンスが上がった」「気持が切り替えられるようになり、お客さまに喜んでいただける提案が増えた」「仕事への意欲がさらに向上した」等の意見がよせられた。また、プロジェクト全体を通じて、プロジェクトメンバーの働きがいや自己効力感が高まり、全社的にもプレゼンティーズムの改善が確認された。


5. マインドフルネスを企業に導入する際の注意点

マインドフルネスを企業に導入する場合、その効果はまず個人から始まり、徐々に組織全体へと影響が広がっていきます。まずは個々の社員が継続して取り組めるよう、導入の際は以下の点に注意しましょう。

■導入担当者本人がマインドフルネスを体感する
マインドフルネスを導入する場合、担当者自身がマインドフルネスについて正しく理解し、必要性を十分に認識していることが重要です。

曖昧な理解で導入を進めようとすると、社内でマインドフルネスに対してネガティブな印象を与えてしまったり、組織で活用していくイメージがいつまでも持てないままになったりするためです。

また、マインドフルネスはあくまで実践を通して理解するものであるため、担当者は本等で情報を集めるだけでなく、事前に専門の体験講座等で体感しておくのが良いでしょう。自らの体験に根差したマインドフルネス導入への強いモチベーションは、研修受講者のポジティブな動機づけにもつながり、その後の組織変容を促す鍵となります。

■座学と実践のバランスを考える
マインドフルネスの研修は、基本的に座学と実践のセットで行います。まず座学では、マインドフルネスの手法だけでなく、その概念や科学的効果、ビジネス上のメリットについてロジカルに説明します。

受講者の中にはマインドフルネスに対してスピリチュアルな印象を抱いているケースも多く、また、継続性という観点からも、座学によって正しい知識を身に付け、必要性を十分に理解しておくことは重要です。

その上でマインドフルネスの方法を紹介し、実践に移ります。実践では、座学だけではイメージしづらいマインドフルネスの効果を自分の体で体感し、深い気付きを得ながらやり方を体得していきます。

■マインドフルネスを習慣化するための工夫をする
マインドフルネスは続けることではじめて効果が得られるため、研修受講後いかに習慣化できるかは大切です。最低8週間継続して練習することで、正しいやり方が身に付き脳にもポジティブな変化が現れます。継続を促すポイントとしては、まずはとりかかりのハードルを下げることが大切です。

そのため、研修では「1~5分の短時間で」、「自宅や通勤途中、デスク、エレベーターを待つ間など、日常生活の中で」できるマインドフルネスを複数紹介すると良いでしょう。

この他に、マインドフルネス定着にむけた環境整備・サポート体制構築として、以下のような施策についても検討しましょう。

・マインドフルネスを行うスペースを確保する
・始業前や休憩時間、終業後等マインドフルネスの実施時間を設定して通知する
・毎回マインドフルネスのテーマを導入担当者がアナウンスする
・四半期~半年に1度効果測定やフォローアップを行う

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6. まとめ

いかがでしたでしょうか?本稿では、マインドフルネスとは何か、その効果や導入事例をご紹介しました。

マインドフルネスとは、まさに今行っている自分の行為・行動や、頭に浮かんでいる思考・感情などに、五感を研ぎ澄まして全集中を注ぐことです。

1970年代、ストレスマネジメント手法として医療分野へ応用されたことをきっかけに、初めてその科学的効果が認められました。以降、マインドフルネスは科学的トレーニングとして、医療をはじめスポーツやビジネス等、様々な領域で広く活用されています。

ビジネスにおけるマインドフルネスは、エグゼクティブのメンタルマネジメントやGoogleのリーダーシップトレーニングがはしりとされ、近年では人材育成にとどまらず、組織開発の基盤づくりとしても、多くの企業がマインドフルネスを取り入れています。

マインドフルネスを組織に導入するメリットは、社員個人の働き方が変わり、企業がより健全で生産性の高い組織に変化することです。具体的には、以下のような効果が表れます。

(1) プレゼンティーズムの改善
(2) リーダーシップの向上
(3) レジリエンスの向上
(4) 関係性の向上
(5) 創造性の向上

マインドフルネスは、以下のように目的に応じていくつかの種類に分けられます。

・呼吸による瞑想
・ボディスキャン
・マインドフル・リスニング
・ジャーナリング(書く瞑想)

また、マインドフルネスの実践方法には、フォーマルな方法とインフォーマルな方法の2種類があります。フォーマルな方法は、場所と時間を確保しフレームワークに沿って行います。一方インフォーマルな方法は、日常生活の中に取り入れます。

マインドフルネスは継続が重要です。マインドフルネスを導入する際は、目的を意識しつつ、フォーマルな方法とインフォーマルな方法を組み合わせながら、自分にあったやり方を選択するのが良いでしょう。

マインドフルネスを企業に導入する場合は、その効果はまず個人から始まり、徐々に組織全体へと影響が広がっていきます。まずは個々の社員が継続して取り組めるよう、導入の際は以下の点に注意します。

・導入担当者本人がマインドフルネスを体感する
・座学と実践のバランスを考える
・マインドフルネスを習慣化するための工夫をする

マインドフルネスは単なるリラックス法ではなく、正しく継続していくことで、社員一人ひとりの仕事のスピードと質を高める、根拠あるトレーニングです。組織全体の生産性向上の秘策として、ぜひこの機会に、マインドフルネス導入を検討してみてはいかがでしょうか?

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