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ジョブ・カード制度 企業にとってのメリットは?助成金や手続を解説

「ジョブ・カード制度は企業側にもメリットがあるらしい。助成金を受けられることもあるそうだが、そもそもどのような制度なのだろう。」

ジョブ・カード制度という制度をご存知でしょうか。政府が人材成長の戦略として打ち出した制度であり、厚生労働省も推奨している制度です。

制度の中には、企業が求職者の職業訓練をサポートするプログラムがあり、企業はそれを引き受けることで受けられる助成金などもあります。まだ普及が進んでいないため知らない方も多いのではないでしょうか。

本稿では、ジョブ・カード制度についての概要から、制度の流れ、受けられる助成金などについて解説します。


1. ジョブ・カード制度の概要

ジョブ・カード制度は、政府が打ち出した「成長力底上戦略」の人材能力戦略として2008年4月に実施された制度です。厚生労働省が主に普及を促進しており、2018年時点で約180万人[1]が利用しています。

1-1. ジョブ・カード制度とは

ジョブ・カード制度とは、特定の職種経験の少ない人 を対象に、「ジョブ・カード」という書類を活用して職業訓練を実施し、その後の就職活動やキャリア形成をサポートする制度です。
ジョブ・カードには、学歴や経歴、職歴や学歴、職業訓練の経験、免許・資格などが取りまとめられます。

1-2. 企業によるジョブ・カード制度の活用

ジョブ・カード制度は求職者向けというイメージが強いですが、すでに就業している従業員のキャリア形成のツールとしても活用できます。
企業によるジョブ・カード制度の活用方法としては
(1)求職者の職業訓練を実施するため
(2)従業員のキャリア形成のため
(3)採用時の追加資料として
の3つがあります。

[1] ジョブ・カード制度の進捗状況|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11801000-Shokugyounouryokukaihatsukyoku-Soumuka/0000187350.pdf


2. ジョブ・カード制度の流れ

ジョブ・カード制度は以下のような流れで利用します。企業が求職者の職業訓練の実施のために活用する際は(1)〜(3)のフロー、従業員のキャリア形成のために活用する際は(1)〜(2)のフローとなります。

(1) 制度利用者がジョブ・カードを作成する
まず、制度利用者がジョブ・カードを作成します。ジョブ・カードには主に以下の3種類があります。

  • 様式1キャリアプランシート
    自身の強みや価値観、取り組みたい仕事、将来の展望などを記載
  • 様式2 職務経歴シート
    これまでの職務経歴、その職務で得た知識やスキルなどを記載
  • 様式3 職務能力証明シート
    学歴、所持している免許・資格、職業訓練の履歴などを記載

(2) 制度利用者が必要に応じてキャリアコンサルティングを受ける
制度利用者は必要に応じてジョブ・カードの作成中や作成後に、ジョブ・カードについて熟知したキャリアコンサルタントによるキャリアコンサルティングを受けられます。 何度かヒアリングとフィードバックを繰り返しながら作成することで、自身のキャリアの見直しをすることが可能になります。

なお、キャリアコンサルタントはキャリアコンサルタントWebサイト[2]にて検索できます。

企業が従業員にジョブ・カード作成させる際にも、キャリアプランを具体的で確実性のあるものにするため、積極的な利用を勧めましょう。

(3) 採用企業が求職者に職業訓練を実施する
企業は、ジョブ・カードを活用して実習と座学を組み合わせた雇用型職業訓練を実施し、職業訓練後は、受講者に対して訓練の成果を記載したジョブ・カードのシート(職業能力証明シート)を交付します。

雇用型職業訓練には以下のようなものがあります。

・有期実習型訓練
実施期間2 ヶ月以上6ヶ月以下の短期の職業訓練です。年齢に制限はありません。

令和2年2月版パンフレット(特別育成訓練コース:有期実習型訓練のご案内)
|厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000651169.pdf

・実習併用職業訓練(実践型人材養成システム )
実施期間6ヶ月以上2年以下の中〜長期の職業訓練です。15歳以上40歳未満の人を対象としています。

実践型人材養成システム|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/bunya/nouryoku/job_card01/dl/jobcard13b.pdf

・中高年齢者雇用型訓練
実施期間3ヶ月以上6ヶ月以下の短期の職業訓練です。45歳以上かつ、直近2年間に継続して正規雇用されていない人を対象にしています。

職業訓練の主な訓練基準について|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000137887.html

雇用型職業訓練の内容や要件の詳細は厚労省HPをご確認ください

企業におけるジョブ・カードの活用|厚生労働省
https://jobcard.mhlw.go.jp/katuyo/corporation.html

[2] キャリアコンサルタントWebサイト
https://careerconsultant.mhlw.go.jp/n/career_search.html


3 . ジョブ・カード制度のメリット

ジョブ・カード制度の利用には、企業側、求職・転職希望者側双方にメリットがあります。

3-1. 企業がジョブ・カード制度を活用するメリット

企業側のメリットは、以下のようなものがあります。

・職業訓練による人材の育成・確保
・応募者の詳細な職業能力を把握できる
・キャリア形成支援による企業活性化や人材定着
・助成金を受けることができる

・職業訓練による人材の育成・確保
職業訓練を実施した人材は、訓練終了後に採用することも可能です。ジョブ・カードを活用した職業訓練を行うことで、自社が求める人材を育成し、採用することができます。

・応募者の詳細な職業能力を把握できる
ジョブ・カードは、一般的な採用活動で用いられる履歴書や職務経歴書よりも細かい内容が記載されています。そのため、求人の際にジョブ・カードを活用することで応募者の経歴や職業能力を詳しく知ることができ、適した人材を採用しやすくできるだけでなく、入社後の齟齬を回避することができます。

・キャリア形成支援による企業活性化や人材定着
ジョブ・カードは、求職者だけでなく、新卒者や若手社員など、正社員経験が少ない従業員に対しても活用できます。従業員にジョブ・カードを作成させ、キャリアコンサルティングを受けさせることで、自身のスキルや将来のキャリアについて改めて振り返り見直す機会となる上、目標や目標達成までのプロセスを明確化することができます。

上司や教育担当者は従業員に対して的確な育成、アドバイスが可能になるでしょう。これらは従業員のモチベーションアップに繋がり、企業の活性化や人材の定着率向上が見込めます。

・助成金を受けることができる
ジョブ・カードを活用した職業訓練を行い、一定の要件を満たしていると認められると、助成金を受けることができるため、低コストで人材の育成が可能となります。受け取れる助成金については後ほど解説いたします。

以上のとおり、企業はジョブ・カード制度の活用によって、低コストで自社が欲する人材を確保しやすく、また、定着させやすくなると言えます。

3-2. 求職・転職希望者 がジョブ・カード制度を活用するメリット

求職・転職希望者のメリットは、以下のようなものがあります。

・就職活動の質を高められる
・自己PRを作成しやすくなる
・職業訓練の成果・職務能力をアピールできる
・職業能力開発に活用できる
・自身が希望するキャリアを築きやすくなる

・就職活動の質を高められる
ジョブ・カードを作成する過程で自身のスキルや、やりたい仕事について見直すことができるため、より自分に合った企業を探しやすくなります。

・自己PRを作成しやすくなる
ジョブ・カードに自身の強みや、これまで得たスキルなどを整理することで自己PRを作成しやすくなります。面接などでスムーズにアピールできるようになるでしょう。

・職業訓練の成果・職務能力をアピールできる
ジョブ・カードを活用した職業訓練を受けることで、その経歴や成果を実施企業にジョブ・カードに記載してもらうことができます。記載してもらった内容は、国から発行される職務能力証明書によって証明されるため 、面接などで自身のスキルを自信を持ってアピールできます。

・職業能力開発に活用できる
自身が持つスキルや経歴をジョブ・カードに記載し、見える化することで自身の職業能力を改めて認識することができます。そのため、今後自身がやりたい仕事をするにあたり、どのようなスキルが必要か、どうやってスキルを得るべきかの理解に繋がります。

・自身が希望するキャリアを築きやすくなる
自身が大切にする価値観や将来の展望、興味をしっかり理解しておくことで、就・転職後に、「実際は自分が希望する職務や職場の雰囲気とは異なっていた」となる状況を避けることができ、希望するキャリアへ近道を築きやすくなります。

以上のとおり、求職・転職希望者がジョブ・カード制度を活用すると、詳細な自己分析や内容の濃い自己PRが可能になり、就職・転職活動をより有利に進められると言えます。


4. ジョブ・カード制度のデメリット

ジョブ・カード制度には、メリットばかりだけではなくデメリットもあります。活用を検討する際には、留意しておくと良いでしょう。

4-1. 企業がジョブ・カード制度を活用するデメリット

まず、企業にとってのデメリットです。

・準備や運用にそれなりの労力と時間がかかる
・従業員から反発を受ける可能性がある

・準備や運用にそれなりの労力と時間がかかる
企業が職業訓練を実施するためにジョブ・カード制度を活用する場合、準備や運用にそれなりの労力と時間を要することとなります。助成金が受けられ、低コストで人材を短期間雇用できるとはいえ、その人材が自社に合わなかったり、能力が著しく不足していたりすると、現場の通常業務に支障が出る可能性があります。

・従業員から反発を受ける可能性がある
従業員のキャリア形成のためにジョブ・カード制度を活用する場合、従業員から反発を受ける可能性があります。なぜなら、ジョブ・カードはかなり多くの項目を記載しなければならず、労力と時間がかかるためです。通常業務が忙しい従業員からすると、煩わしく感じるかもしれません。

ジョブ・カード記入を正式に業務に組み込み、運用のメリットをきちんと説明し、理解してもらう必要があります。

企業がジョブ・カード制度を導入する際は、このような課題をクリアするための労力がメリットを上回ってしまわないか、よく確認することが必要です。

4-2. 求職・転職希望者がジョブ・カード制度を活用するデメリット

次に、求職・転職する個人にとってのデメリットです。

・作成に手間がかかる
・応募資料として使えない可能性がある

・作成に手間がかかる
ジョブ・カード制度の大きなデメリットとして挙げられるのは、作成にかかる労力です。前項でも述べましたが、ジョブ・カードの作成にはかなりの労力と時間が必要となります。さらに、キャリアコンサルティングを受ける 場合は、さらに時間を要することとなるでしょう。

・応募資料として使えない可能性がある
また、それだけ労力を割いてジョブ・カードを作成しても、実際に応募資料としてジョブ・カードを採用している企業は少なく、活用しきれない可能性が大いにあります。職業訓練を受ける予定がない場合には、無駄と感じられることもあるでしょう。

以上のとおり、ジョブ・カードには、作成に手間がかかる割には利用できる機会が少なく、労力に見合わないところがあります。

ただ、自分自身のキャリアを管理するツールとして活用することもできるので、一概に無意味とは言えません。定期的に更新を重ねていくことで、貴重な資料になり、キャリアプランニングや転職の際に役立つでしょう。


5. ジョブ・カード制度で受けられる助成金

ジョブ・カード制度を活用し、一定の条件を満たすことで、人材開発支援助成金(旧キャリア形成促進助成金)を受けられることがあります。ここでは、受けられる助成金についてまとめましたので、参考にしてください。

5-1. 支給対象となる訓練と助成額(2020年9月現在)

人材開発支援助成金が受けられるコースは現在7つありますが、ジョブ・カードの使用が要件とされるのは、(1) 特定訓練コースおよび(2) 特別育成訓練コースのうち特定の訓練を実施した場合となっています。

支給対象となる訓練や、企業規模、訓練時間による助成額は以下のとおりです。[3]

【助成額・助成率】()内は中小企業以外の助成額・助成率。生産性要件を満たした場合はさらに割増支給されます。

支給対象となる訓練

賃金助成
(1人1時間当たり)

経費助成

実施助成
(1人1時間当たり)

(1) 特定訓練コース

Off-JT
(特定分野認定実習併用職業訓練)

760円
(380円)

60%
(45%)

 

Off-JT
(認定実習併用職業訓練[4]及び 中高年齢者雇用型訓練)

760
(380円)

45%
(30%)

 

OJT
(上記の訓練すべて)

665
(380円)

(2) 特別育成訓練コースの有期実習型訓練

Off-JT

760円
(475円)

以下の【支給限度額】の表を参照

 

 

OJT

760円
(665円)

【支給限度額】
(1) 特定訓練コース
特定分野認定実習併用職業訓練、認定実習併用職業訓練、中高年齢者雇用型訓練

企業規模

20時間以上
100時間未満

100時間以上
200時間未満

200時間以上

・中小企業事業主
・事業主団体等

15万円

30万円

50万円

中小企業以外の事業主

10万円

20万円

30万円

(2)特別育成訓練コース 
有期実習型訓練 (カッコ内は有期実習型訓練後に正規雇用等に転換された場合)

企業規模

100時間未満

100時間以上
200時間未満

200時間以上

中小企業

10万円(15万円)

20万円(30万円)

30万円(50万円)

大企業

7万円(10万円)

15万円(20万円)

20万円(30万円)

助成金の受給にはさまざまな要件がある上、申請のために多くの書類が必要になります。また、審査には時間を要しますので、その点を留意しておきましょう。

5-2. 助成金受給手続きの流れ

助成金を受給するための手続きは以下の通りです。

5-2-1. 特定分野認定実習併用職業訓練、認定実習併用職業訓練

(1) 「訓練実施計画届」の作成・提出
まず、従業員に対して実施する訓練計画を作成し、「訓練実施計画届」を訓練開始1ヶ月前までに管轄内の労働局に提出しましょう。訓練実施計画は以下の要件を満たさなければいけません。

・企業内におけるOJTと教育訓練機関で行われるOff-JTを効果的に組み合わせて実施する訓練であること
・実施期間が6か月以上2年以下であること
・総訓練時間が1年当たりの時間数に換算して850時間以上であること
・総訓練時間に占めるOJTの割合が2割以上8割以下であること。

なお、「訓練実施計画届」を提出する前に、以下の書類を提出し「認定実習併用職業訓練(実践型人材養成システム)」の厚生労働大臣認定申請を行う必要があります。

・実施計画認定申請書(様式7号第1面~第4面)
・実践型人材養成システム実施計画
・教育訓練カリキュラム
・ジョブ・カード様式3-3-1-1 職業能力証明(訓練成果・実務成果)シート
・提出書類の確認シート

審査が通ると「実践型人材養成システム実施計画認定通知書」が交付されます。交付されたら「訓練実施計画届」に「実践型人材養成システム実施計画認定通知書」を添付し提出します。

(2) 訓練の実施
企業内におけるOJTと教育訓練機関で行われるOff-JTを行い、終了後に評価シート(「ジョブ・カード様式3-3-1-1 職業能力証明(訓練成果・実務成果)シート(企業実習・OJT用)」)により職業能力の評価を実施します。

(3) 支給申請書の提出
訓練終了後2ヶ月以内に「支給申請書」と必要な書類を、管轄内の労働局へ提出します。

(4) 助成金の受給
支給審査により支給・不支給が決定され、審査が通れば助成金が受給できます。審査には時間を要します。

5-2-2. 中高年齢者雇用型訓練

中高年齢者雇用型訓練では、満たすべき要件が前項の訓練とは異なります。

・企業内におけるOJTと教育訓練機関で行われるOff-JTを効果的に組み合わせて実施する訓練であること
・実施期間が3か月以上6か月以下であること
・総訓練時間が1年当たりの時間数に換算して425時間以上であること
・総訓練時間に占めるOJTの割合が1割以上9割以下であること。

なお、中高年齢者雇用型訓練では前項の厚生労働大臣認定申請は必要ありません。

訓練の実施から助成金の受給までの流れ、必要な書類は前項の訓練と同様となります。

5-2-3. 有期実習型訓練

(1)「訓練実施計画届」の作成・提出
従業員に対して実施する訓練計画を作成し、「訓練実施計画届」を訓練開始1ヶ月前までに管轄内の労働局に提出します。訓練実施計画は以下の要件を満たさなければいけません。

・企業でのOJTと教育訓練機関などで行われるOff-JTを効果的に組み合わせて実施する訓練であること
・実施期間が3か月以上6か月以下であること
・総訓練時間が6か月当たりの時間数に換算して425時間以上であること
・総訓練時間に占めるOJTの割合が1割以上9割以下であること

訓練実施・助成金申請に必要な書類は以下のとおりです。

・中小企業事業主である場合、中小企業事業主であることを確認できる書類
・ジョブ・カード様式3-3-1-1:企業実習・OJT用の写し
・有期実習型訓練に係る訓練カリキュラム(様式第1-2号(別添様式1)
・有期実習型訓練に係る訓練計画予定表(様式第1-2号(別添様式2))
・Off-JTの講師要件を確認する書類(様式第1-1号(別添様式3))
・訓練期間中の対象労働者の労働条件が確認できる書類(雇用契約書、労働条件通知書など)
・ジョブ・カード様式1-1(キャリア・プランシート)、ジョブ・カード様式2(職務経歴シート)、ジョブ・カード 様式3-1(職業能力証明(免許・資格)シート)、及びジョブ・カード様式3-2(職業能力証明(学習 歴・訓練歴)シートの写し
・その他、管轄労働局長が必要と認める書類

なお、5-1-1.の厚生労働大臣認定申請は必要ありません。

(2) キャリアコンサルティングの実施
・有期実習型訓練のうち基本型(訓練対象者を新たに雇い入れる場合)
受講者は「ジョブ・カード」を作成し、企業側が作成した訓練カリキュラム、訓練計画予定表に基づきジョブ・カード作成アドバイザー等による面接を受け、訓練の必要性の有無を確認します。

・有期実習型訓練のうちキャリアアップ型(訓練対象者を雇用している場合)
上記(1)と(2)の順番が逆(「訓練実施計画届」提出前にキャリアコンサルティングを受ける)となります。

(3) 訓練の実施
提出した訓練計画届に基づき訓練を行い、終了後に評価シート(「ジョブ・カード様式3-3-1-1 職業能力証明(訓練成果・実務成果)シート(企業実習・OJT用)」)により職業能力の評価を実施します。

(4) 訓練の終了・支給申請
職業訓練計画実施期間の終了した日の翌日から2か月以内に、管轄の労働局に支給申請書を提出します。

(5) 支給決定
審査が通れば助成金が受給できます。なお、有期実習型訓練を修了した対象労働者が、キャリアアップ助成金正社員化コースの支給要件に該当することが確認された場合には、所定の書類を提出することで経費助成の上限額が引き上げられます。

申請手続きに関するより詳細な内容は、厚生労働省HPにてご確認ください。

人材開発支援助成金(特定訓練コース・一般訓練コース)のご案内(詳細版)
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000632089.pdf
人材開発支援助成金(一般職業訓練、有期実習型訓練、中小企業等担い手育成訓練)のご案内
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000201704.pdf

[3] 以下を元に作成
「人材開発支援助成金(特定訓練コース・一般訓練コース)のご案内(詳細版)」p.20、21. https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000632089.pdf(最終閲覧日:2020/9/18)
「人材開発支援助成金(一般職業訓練、有期実習型訓練、中小企業等担い手育成訓練)のご案内」p.5,https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000201704.pdf
(最終閲覧日:2020/9/18)
[4] 認定実習併用職業訓練とは、実習併用職業訓練のうち厚労省が提示する基準を満たし、認定を受けたものを指します。


6. ジョブ・カード制度の活用事例

ここでは実際にジョブ・カード制度を活用している企業の事例を紹介します。実例を参考に、自社でも活用できるかどうか検討してみてください。

6-1. 株式会社いなげや

スーパーマーケット事業を行う株式会社いなげやは、若手社員の早期離職を課題と感じており、また、女性の活躍の推進や中堅社員のモチベーションアップ、中期的キャリア形成に向けた目標設定を進めたいと考えていました。

そんな中、スーパーマーケット業を対象にしたジョブ・カード導入の試行実施の対象企業となったことをきっかけに、ジョブ・カード制度を導入しました。

実際に実施してみた結果、従業員のモチベーションアップと自発的なキャリア形成や社員本人の視点での能力開発・育成状況が把握でき、あわせて会社側でも人材育成の改善課題が把握できる効果があると分かりました。

ジョブ・カード制度を社内研修として定例化し、キャリア・コンサルティング面談と併行したところ、社員が抱える悩み・不安が浮き彫りになったことから、その解消に向け取り組みに着手することとしました。

現在はジョブ・カードとキャリアコンサルタント面談を、社員の能力開発の重要なツール・機会と捉え、今後将来的に全社員への拡大することを目標としています(2018年時点)。

参考)厚生労働省「ジョブ・カード制度推進会議
https://www.mhlw.go.jp/content/000405286.pdf#zoom=75

6-2. 株式会社ゴルフ・ドゥ

ゴルフ関連の小売業を営む株式会社ゴルフ・ドゥは、「仕組みで人材を育成したい」という思いを持っており、ジョブ・カードで従業員のスキルや評価を可視化したいと考えました。

ジョブ・カードには、人材の定着やタレントマネジメントの一環としての活用を期待していました。実際にジョブ・カード制度を利用した従業員に対し、上司らは成長していると評価しています。

参考)活用事例

統合型学習管理システム「CAREERSHIP®」
CAREERSHIP


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19年間にわたって大企業のニーズに応え続けてきたライトワークスが自信を持ってご紹介する高性能LMS「Careership®」。これがあれば、「学習」のみならず人材育成に係る一連のプロセスを簡単に管理することができます。ぜひお試しください。


7. まとめ

ジョブ・カード制度とは、企業が特定の職種経験の少ない人を対象に、「ジョブ・カード」という書類を活用して職業訓練を実施し、その後の就職活動やキャリア形成をサポートする制度です。

ジョブ・カードには、学歴や経歴、職歴や学歴、職業訓練の経験、免許・資格などが取りまとめられます。

ジョブ・カード制度は、すでに就業している従業員のキャリア形成のツールとしても活用できます。企業によるジョブ・カード制度の活用方法としては以下の3つがあります。

(1)求職者の職業訓練を実施するため
(2)従業員のキャリア形成のため
(3)採用時の追加資料として

ジョブ・カード制度の流れは以下の通りです。

(1)制度利用者がジョブ・カードを作成する
(2)制度利用者が必要に応じてキャリアコンサルティングを受ける
(3)採用企業が求職者に職業訓練を実施する

企業が求職者の職業訓練を実施するには(1)〜(3)のフロー、従業員のキャリア形成のために活用する際は(1)〜(2)のフローとなります。

ジョブ・カード制度を活用すると、企業、求職者・転職希望者、双方に以下のようなメリットがあります。

【企業】
・職業訓練による人材の育成・確保
・応募者の詳細な職業能力を把握できる
・キャリア形成支援による企業活性化や人材定着
・助成金を受けることができる

【求職・転職希望者】
・就職活動の質を高められる
・自己PRを作成しやすくなる
・職業訓練の成果・職務能力をアピールできる
・職業能力開発に活用できる
・自身が希望するキャリアを築きやすくなる

一方で、デメリットも存在します。

【企業】
・準備や運用にそれなりの労力と時間がかかる
・従業員から反発を受ける可能性がある

【求職・転職希望者】
・作成に手間がかかる
・応募資料として使えない可能性がある

ジョブ・カード制度を利用することで受けられる助成金があります。なお、支給対象となる訓練や企業規模などによって助成額が異なるため、自社にあった訓練を確認しましょう。

助成金の受給手続きは以下のとおりです。

(1) 訓練実施計画届の作成・提出
(2) 訓練の実施
(3) 支給申請書の提出
(4) 助成金の受給

また、雇用型職業訓練には以下のようなものがあります。

・有期実習型訓練
・実習併用職業訓練(実践型人材養成システム)
・中高年齢者雇用型訓練

ジョブ・カード制度を実際に利用する企業として「いなげや株式会社」と「株式会社ゴルフ・ドゥ」の実例を紹介しました。どちらも、従業員の成長や、人材の定着を目的にジョブ・カード制度を導入し、実績を挙げています。

ジョブ・カード制度は、まだ国内で普及していない制度ですが、求職者や従業員の仕事に対する意識や今後のキャリア希望などを知ることができるツールです。

また、職業訓練を実施することで採用に繋げることもできます。人材の確保や定着に課題を感じている企業は、ジョブ・カード制度の活用を検討してみてはいかがでしょうか。

参考)
TOP|ジョブ・カード制度総合サイト|厚生労働省
https://jobcard.mhlw.go.jp/
ジョブ・カード制度|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/jobcard_system.html
ジョブ・カード制度-日本商工会議所
https://www.jcci.or.jp/secret/job.html
キャリアコンサルタントWebサイト
https://careerconsultant.mhlw.go.jp/n/career_search.html
有期実習型訓練のご案内|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000201705.pdf
実践型人材養成システム|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/bunya/nouryoku/job_card01/dl/jobcard13b.pdf
職業訓練の主な訓練基準について|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000137887.html
キャリア形成促進助成金のご案内|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000213246.pdf
厚生労働省「ジョブ・カード制度推進会議」
https://www.mhlw.go.jp/content/000405286.pdf#zoom=75

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