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ジョブ・カードとは?書き方・記入例や作成する際のポイントを解説

「ジョブ・カードを利用してみたい。うまく活用するには、どのようなポイントに気をつけて作成するべきだろうか?」

就職活動や今後のキャリア・プランニングに活用できる「ジョブ・カード」というツールをご存知ですか? 「ジョブ・カード」とは、国が制定した「ジョブ・カード制度」の中で使われる書類のことです。2010年から実施されているものの、2016年度時点で認知度は26.9%[1]と低いため、知らない人も多いかもしれません。

ジョブ・カードは、就職・転職活動において自身のスキルを明確にアピールできます。また、就職・転職のために1度使って終わり、ではなく、自身の価値観や希望を踏まえた、長期的なキャリア・プランニングにも活用できます。

本稿では、ジョブ・カードの書き方や作成する際のポイントについて説明します。ぜひ参考にしてください。

[1] 厚生労働省「第2-(4)-42図 ジョブ・カードの認知状況の推移と活用しない理由」https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/18/backdata/2-4-42.html


1. ジョブ・カードとは

「ジョブ・カード」とは、職歴や学歴、職業訓練の経験、免許・資格などをまとめて、就職活動やキャリア設計に活用するツールです。就職活動・転職活動に活かせるだけでなく、自身の経歴や能力についての整理や自己理解を深めることにも有効です。

もともとは正社員経験の少ない人を対象とした「ジョブ・カード制度」の中で使われるものですが、「ジョブ・カード」自体は誰でも作成・活用することができます。

具体的な様式や記入例は第3章でご紹介します。まずは、ジョブ・カードを活用することのメリット・デメリットを見ていきましょう。

なお制度について詳しく知りたい方は、厚生労働省HPやジョブ・カード制度総合サイトをご参照ください。

● 厚生労働省HP
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/jobcard_system.html

● ジョブ・カード制度総合サイト
https://jobcard.mhlw.go.jp/

 

参考)「ジョブ・カード」について、厚生労働省は以下の機能を担うツールと提唱しています。

 

・生涯を通じたキャリア・プランニング
キャリアコンサルティング等の支援の前提となる個人の履歴や、支援を通じた職業経験の棚卸し、職業生活設計等の情報を蓄積し、訓練の受講、キャリア選択等の生涯のキャリア形成の場面において活用する「生涯を通じたキャリア・プランニング」のツール

 

・職業能力証明
免許・資格、教育(学習)・訓練歴、職務経験、教育・訓練成果の評価、職場での仕事振りの評価に関する職業能力証明の情報を蓄積し、場面・用途等に応じて情報を抽出・編集し、求職活動の際の応募書類、キャリアコンサルティングの際の資料等として活用する、職業能力を見える化した「職業能力証明」のツール
(引用:ジョブ・カード制度総合サイト|https://jobcard.mhlw.go.jp/job_card.html

 

1-1. ジョブ・カードのメリット

求職者がジョブ・カードを活用すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。以下で確認していきましょう。

・就職活動の質を高められる
自身がこれまで得たスキルや仕事に対する姿勢、今後どのような仕事がしたいかなどをまとめる過程で、それらを改めて自分の中で整理することができます。

これにより、新たな目標や応募する際に譲れない条件、仕事で大事にしたいことなどが見えて来るなど、より質の高い就職活動の展開が期待できるでしょう。

・自己PRを作成しやすくなる
自身の強みや得意なこと、スキルをまとめることで、自己PRポイントを作成しやすくなります。

・職業訓練の成果や職業能力を正当に評価してもらえる
ジョブ・カードを使用し、職業訓練等を受けることで、その成果を訓練実施機関や企業に記載してもらうことができます。それは国が発行した正式な職業能力証明の書類となります。

スキルを持つことを国に認めてもらうこととなるので、自信を持ってアピールすることができるでしょう。

・職業能力開発に活用できる
自身の今の職業能力を見える化することで、今後どのような職業能力が必要か、また、それを習得するためにどのようなことをすればいいかを理解することができます。

・自身の希望に沿ったキャリアの形成につながる
自身が大事にしたい価値観や興味関心、将来どのようなキャリアを積みたいかを理解することで、就・転職後の「こんなはずではなかった」を避けることができ、充実したキャリア形成に繋げることができます。

1-2. ジョブ・カードのデメリット

ジョブ・カードにはメリットが多くありますが、以下のようなデメリットもあります。

・応募書類として使えない企業もある
ジョブ・カードの認知度が低いため、応募書類として採用している企業は多くありません。職務経歴書で十分な場合もあり、せっかく作成しても活用しきれない可能性があります。

・作成に時間と労力がかかる
ジョブ・カードは記入する項目がかなり多くあります。しっかりと記入すると、相当の時間と労力がかかります。

なお、自身での作成が難しい場合は国家資格を持つキャリアコンサルタントによるサポートを無料で受けることが可能です。キャリアコンサルタントによるコンサルティングを希望する方は、下記サイトからキャリアコンサルタントを検索し、依頼しましょう。

キャリアコンサルティングを希望する方はこちら
ジョブ・カード制度総合サイト|https://jobcard.mhlw.go.jp/carrerconsulting.html


2. 状況別:ジョブ・カードを上手に活用しよう

ジョブ・カードは、上手く活用すれば、あなたのキャリア形成や、それを支援する企業に対しとても有効に働きます。ただ、闇雲に作成するのではなく、状況によった効果的な活用の仕方をしましょう。

本項では、ジョブ・カードの活用法を状況別に紹介します。

2-1. 在職中の方の活用法|自身のキャリア・プランニングに活用

仕事をしていると、誰しも将来のことや仕事への向き合い方について考えることがあります。一方で、その考えを実際に書き起こしたことがある人は少ないのではないでしょうか?

ジョブ・カードには、職業経歴や免許・資格だけでなく、興味を持っていること、強み、将来取り組みたいことなど自身について記入する項目が多くあります。自分の考えをあえて書面に記し、見える化することで、違った視点・新しい視点がひらけるでしょう。

例えば、以下のようなことが挙げられます。

  • 現在の自分の能力
  • 会社員として将来あるべき姿
  • 自分の本当にやりたい仕事
  • 今後自分に必要な能力は何か、そのために何をすべきか
  • 今後キャリアを積むにはどうしたら良いか

上記のようなことを理解することで、今後の仕事への姿勢や転職のタイミングなどを考えるきっかけになるでしょう。このように、ジョブ・カードは自身のキャリア・プランニングのために有効活用することができます。

2-2. 求職中の方の活用法|職業訓練や就職活動に活用

ジョブ・カードは本来、企業が行う雇用型訓練やハローワークが行う職業訓練を受ける前に必要な書類です。ジョブ・カードを提出し、これらの訓練を受けることで、国から正式に訓練での成果を証明するシートを発行してもらうことができるのです。

求職中の方は、訓練を受けるためにジョブ・カードを作成するのも活用法の1つです。

また、訓練を受けない場合でも、ジョブ・カードの作成を通して自身の能力や今後のキャリアプランを整理することで、就職活動での企業選びや企業での面接対策に活用できます。

2-3. 企業の方の活用法

企業側がどのように活用するのか把握することで、作成する際のポイントを掴むことができます。求職者は、企業の活用法を理解してジョブ・カードの作成に臨みましょう。

企業の方がジョブ・カードを活用する方法は3つあります。

(1) 採用の際に追加資料として活用する
企業の方は、履歴書や職務経歴書に加えてジョブ・カードを活用することで、応募者の職業能力がどのような経緯で得られたものなのか、能力をどのように活かせるのかなど、より詳しい情報を得ることができます。

また、応募者がどのような職務が得意か、どのような職務に就きたいかなども見える化されているため、採用後に齟齬が生じるのを防ぐこともできます。
 
(2)従業員のキャリア・プランニング
従業員にジョブ・カードを作成させることで、キャリアの目標や目標達成のためにすべき取り組みなどを明確にすることができます。

従業員にとってはモチベーションアップに繋がりますし、上司や教育担当者は、従業員一人ひとりに寄り添った細やかなアドバイスが可能になります。そのため、企業全体の活性化と職場への定着率を向上することが見込めます。

また、ジョブ・カードを活用して従業員の実務成果、職業能力を評価し、一定要件を満たした場合助成金を受けられます。

(3)雇用型訓練を実施して採用活動に生かす
企業が雇用型訓練を実施する際には、に必ずジョブ・カードを使用しなければなりません。

雇用型訓練とは、正社員経験の少ない人を対象に企業が行う実践的訓練です。訓練を受ける人(求職者)が作成したジョブ・カードに記載されている内容を参考に実施することで、より充実した訓練となるでしょう。

また、一定要件を満たしていれば、国からの助成金が受けられます。

助成金についてはこちら|厚生労働省HP
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000122460.html


3. ジョブ・カードの書き方とポイント

ジョブ・カードの様式は「キャリアプランシート」「職務経歴シート」「職業能力証明」の3種。さらに、それぞれ職業経験の有無、職業訓練実施団体などに分かれ全12パターンあります。

ジョブ・カード制度総合サイトにて、それぞれの記入例が紹介されています。本項では作成の際のポイントを紹介します。

3-1. 様式1 キャリアプランシート

キャリアプランシートには以下のような項目があります。

  • 価値観、興味、関心事項等
  • 強み等
  • 将来取り組みたい仕事や働き方等
  • これから取り組むこと等
  • その他(自己PRや相談したいことなど)

上記の項目からも分かるように、キャリアプランシートは価値観や、仕事への姿勢などを理解するために「自身の思い・考え」をまとめるものです。

就業経験のある方は、「今の仕事で何が楽しいか」「どのような経験や思い、強みが仕事に活かせていたか」「どんなことに興味があり、どんな趣味があるか」を思い起こしながら書くことで、自身のキャリアを見直すことができます。

就職活動に利用したい場合でも、アピールのためというよりは、自分自身の価値観、考えをまとめて整理することに重点を置いて書くのが良いでしょう。

■キャリアプランシートダウンロード
 ▶就業経験のある方
 ▶就業経験のない方、学卒者等

 

■キャリアプランシートサンプルダウンロード
 ▶求職者(職歴の短い、若年層の方向け)
 ▶在職者(転職希望、職歴の短い、若年層の方向け)
 ▶在職者(継続勤務希望、職歴が長い、中高年層向け)
 ▶就業経験のない方、学卒者等
 ▶その他の方はこちら(一番近いと思われるものをダウンロードください)

 

(出典:ジョブ・カード制度総合サイト|https://jobcard.mhlw.go.jp/job_card.html

3-2. 様式2 職務経歴シート

職務経歴シートには、これまでの職歴とその職務の中で学んだことや得た知識、技能などを記載します。

シートは2面になっていますが、自身で記入するのは第1面のみです。第2面は勤務した企業、雇用型訓練を実施した企業が第1面の内容を確認したことを証明する欄となっています。

なお、証明を受けると就職活動の際に職務経歴証明書として活用することができます。

職務の内容は、誰が読んでもその職務についてわかるように書きましょう。「職務の中で学んだこと、得られた知識、技能等」の欄は、自身の能力を伝えるためにも、自身で改めて理解するにもとても大切な項目です。

「どのような実務のなかで」「どのような経験をして」「どのようなことを学んだ/どのような知識・技能を得た」かを明確に、また、具体的にまとめましょう。

■職業経歴シートダウンロード

 

■職業経歴シートサンプルダウンロード
 ▶1社分を1枚のシートに記入する場合
 ▶複数社分を1枚のシートに記入する場合

(出典:ジョブ・カード制度総合サイト|https://jobcard.mhlw.go.jp/job_card.html

3-3. 様式3 職業能力証明シート

職業能力証明シートには、学歴、所持している免許・資格、職業訓練歴を記入します。免許・資格を記載する際には極力免許・資格取得を証明する書類等の添付が必要です。

■職業能力証明シートダウンロード
 ▶免許・資格 【様式】 【記入例】
 ▶学歴・訓練歴 【様式】 【記入例】
 ▶訓練成果・実務成果 【様式】 【記入例】

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4. まとめ

「ジョブ・カード」とは、「生涯を通じたキャリア・プランニング」、「職業能力証明」の機能を持つツールで、職歴や学歴、職業訓練の経験、免許・資格などを一覧化して記載します。

就職活動・転職活動に活用できるだけでなく、作成することで改めて経歴・能力を整理することにも有効です。

現在の能力や、やりたい仕事、今後のキャリア希望などを整理したり、就職活動の資料、雇用型訓練等の職業訓練を受ける際の資料として活用したりすることができます。

また、企業が従業員に作成させることによって従業員のモチベーションアップを図ることができます。

ジョブ・カードには以下のようなメリットがあります。

  • 自身のスキル、職業意識を整理できる
  • 自己PRポイントの整理ができる
  • 職業訓練、職業能力の評価に活用できる
  • 職業能力開発に活用できる
  • キャリア形成に活用できる

一方で、以下のようなデメリットも存在します。

  • 応募書類として使えない企業もある
  • 作成に時間と労力がかかる
  • 職務経歴書で十分な場合も多い

ジョブ・カードは就職活動に使われるものと思われがちですが、在職者にも有効です。作成する過程で、違った視点・新しい視点が拓けるでしょう。

また、企業がジョブ・カードを活用することにより、従業員の職業能力やキャリアへの目標理解を深めることができ、組織の活性化にも繋がります。

今後は、テレワークや遠隔での業務が普及し、職務や勤務地を限定して人材を募集するジョブ型採用が広まることが予想されます。求職者の職業能力が明確にわかるジョブ・カードを活用する企業が、より増加するでしょう。

作成に手間と時間はかかりますが、一度自分のキャリアを見直すために作成してみるのはいかがでしょうか?

参考)
ジョブ・カードとは|ジョブ・カード制度総合サイト|厚生労働省
https://jobcard.mhlw.go.jp/job_card.html
雇用型訓練とは|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000122460.html
ジョブ・カード制度|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/jobcard_system.html
ジョブ・カードとは?作成方法や様式を解説【記入例あり】|転職Hacks
https://ten-navi.com/hacks/article-403-31953

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