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海外研修のススメ 「実践型」がグローバル人材育成の効果を上げる!

「我が社でも海外研修を考えているが、どんなプログラムを選べば良いのだろうか」

グローバル化が加速する現在、日本企業にも、海外拠点を増やしたり、外国人労働者を採用したりする動きが出ています。海外で活躍するグローバル人材の確保は、企業にとって重要な経営課題のひとつです。
日本在外企業協会の調査によると、海外研修制度(海外業務研修、語学研修、海外留学制度)の導入率は2016年から2018年にかけて増加していることから、企業の関心の高さがうかがえます。

参考)一般社団法人 日本在外企業協会 日系企業における経営のグローバル化に関するアンケート調査(2018年)<https://joea.or.jp/wp-content/uploads/survey_globalization_2018.pdf

グローバル人材の確保には、「人材の育成」とすでにスキルのある人材の中途採用」がありますが、組織全体のグローバル化を図り、中長期的にグローバル人材となり得る人材の母集団を作るという点からは、「人材の育成」が合理的です。しかし、いざ人材育成に取り組もうと海外研修に目を向けると、種類が豊富でどれを選択すれば良いのか迷う方も多いのではないでしょうか。本稿では、海外研修の概要や種類、研修効果を高めるポイントについてお伝えします。


1. グローバル人材育成に不可欠な海外研修

グローバル化の進展とともに、企業においても海外展開に必要な知識やスキルを持つ「グローバル人材」が必要となりました。その育成にはいくつか手法がありますが、海外研修は語学力のみならず国際感覚や日本では得られない知見を得られることから、多くの企業で導入されています。

また、採用戦略としても海外研修は有効です。例えば、「入社3年目で海外短期留学」、「新人研修で海外派遣」など若手社員向けの海外研修制度を設けている企業は、採用段階からグローバル意識の高い人材を集めることができます。こうした取り組みは、グローバルビジネスを担う人材の母集団を形成するのに有効です。

ただし、海外研修には高額な費用がかかりますし、不在期間中の現場のリソース調整も必要です。万が一でも帰国直後に退職されてしまった場合、費用を回収できない事態にもなりかねません。こうしたリスクを想定し、あらかじめ社内制度を整えるとともに、研修目的に適した人材を選ぶ必要があるでしょう。


2. 目的別海外研修ご紹介

一口に「海外研修」と言っても、その目的に応じてさまざまな種類があります。具体的なプログラムを見ていきましょう。

2-1. 語学だけじゃない!海外研修の多様な選択肢

一般的な海外研修としては、アメリカや北欧での海外MBA留学・語学留学や、海外拠点への出向などが挙げられます。その他にも、他企業でのインターンシップや新興国でのフィールドワークを中心とするものなど様々な種類があり、期間も数週間~数年まで多岐に渡ります。目的別のプログラムは次の通りです。

【目的別の海外研修一覧表】

目的 効果 プログラム
グローバルリーダーの育成 グローバルビジネススキル習得 ・ビジネススクールでのエグゼクティブエデュケーション(短期経営者教育)
・海外MBA留学
・海外ビジネススクール主催のプログラム
将来の海外赴任候補者となる若手の育成 チャレンジ精神、考察力を鍛える ・自社海外拠点でのトレーニー制度
・海外グループ会社でのビジネス体験
・現地企業でのインターンシップ
・新興国NPOや現地企業と連携したミッション遂行型プログラム
・海外現地法人の視察
社員の語学力向上 海外拠点との業務に必要な語学力の習得、異文化理解 ・語学学校での留学
・大学、大学院での短期留学
・ホームステイ

このように、語学留学からグローバルリーダー向けの研修に至るまで、海外研修には豊富なプログラムが揃っています。自社の状況と照らし合わせて最適なものを選択しましょう。

2-2. 費用の目安

費用はプログラムによって異なりますが、例えば3カ月の語学研修をする場合、アメリカで100万円前後、ニュージーランドで60万円前後かかります。リーズナブルに語学力を強化したい場合は、フィリピンやシンガポールなどアジア圏を選択すれば、3カ月40万円前後で学べるプランもあります(ビザ代、航空券などの諸経費は別途必要)。

その一方で、海外MBA留学は専門性が高く期間も長期にわたるため、費用が高額となります。アメリカのハーバード・ビジネススクールの場合、学費だけでも2年間で800万円($73,440)に上ります。 [1]

2-3. 目的に沿った人材選出が重要

選抜型の海外研修をする際は、選抜基準と人選が重要となります。細かい選抜基準は各企業の状況によって変わるものの、共通してポイントとなるのは次の2点です。

・多角的な視点で選抜する
選考の際は、実務の評価だけでなく、「その過程においてどのような行動・チャレンジをしているのか」、「仕事への姿勢や部下育成に対する意欲はどうか」など、将来のポテンシャルも加味すると良いでしょう。そのためには、保有スキル、上長の推薦、日頃のプロセス評価、周囲からの360度評価など、多角的な視点が必要です。

・本人の意思を確認する
選抜基準を見直し、ポテンシャルのある優秀な人材を選んでも、本人にやる気がなければ研修効果は薄れてしまいます。例えば、「そもそも自分はリーダーになりたいと思わない」と考えている人にグローバルリーダーの研修をしても、狙い通りの成長は見込めないでしょう。「やらされ感」が出てしまったら、他の受講者の士気にも影響しかねません。こうした事態を防ぐため、選抜研修の対象者には必ず面接をして意欲や動機を確認し、最終的に「自分の意思で参加を決意する」というプロセスを設けることが重要です。

このように、選考において「多角的な視点での選抜」と「本人の意思確認」を意識すると、候補者の資質や個性がより具体的に見えてくるでしょう。また、事務局との直接的なコミュニケーションは、研修に向けたマインドセットや、研修後のビジョンの共有にも役立ちます。先に挙げた退職リスクも自ずと軽減されるでしょう。目的は研修そのものではなく、自社ビジネスの担い手を育て、世界で戦っていくことにあるのです。

[1]グロービス経営大学院 MBAプログラム<https://mba.globis.ac.jp/about_mba/program.html>


3. グローバルマインドを高める「実践型」海外研修とは?

近年、グローバルリーダー育成の一環として、受け身の座学ではなく「アクションラーニング型」と呼ばれる実践的なプログラムが注目されています。

例えば、新興国で現実に起きている課題をケースとしてその解決に取り組むグループワークや、現地企業や大学との交流をしながらミッションを遂行するプログラムなどが挙げられます。海外研修にアクションラーニングの要素を盛り込むことで、次のような効果が期待できます。

・与えられたミッションに対して、成果にコミットして最後までやり切ることで、海外で「何とかやっていける」という自信を持つ
・現地のさまざまなステークホルダーの協力が必要なミッションを通じて、単なる語学力にとどまらない、総合的なコミュニケーションスキルを体得する
・慣れない環境で未経験のミッションに取り組み、その中で自ら計画・意思決定する機会を持つことで、不確実性の高い(リスクの大きい)状況に対応するスキルを習得する
・受講者同士が密なコミュニケーションを取ることで、チームの関係性が向上するのを体感する。帰国後も部署をまたいだ強固なつながりを実現する

帰国後は現地で経験したこと(例えば、外国人とのコミュニケーションや危機管理など)がどのような意味を持つのか、ディスカッションを交えて振り返ることで、学びを深めることができます。


4. 海外研修前後のサポートが効果を高める

現地での体験はそれだけで何にも変えがたい価値があり、大きな成長が見込めますが、渡航前後のOff-JTによって学習効果をさらに高めることができます。アクションラーニング型の海外研修を例に見てみましょう。

(1) 出発までの準備(Off-JT)
論理的思考やEQのアセスメントを受講したり、eラーニングでグローバルビジネスに関する知識を習得したりします。訪問企業のリサーチなど、事前課題が出る場合もあります。

(2) 現地での体験(Off-JT/OJT)
企業訪問や大学でのプレゼンテーションなど、現地でのプロジェクトに取り組みます。

(3) 振り返り(Off-JT)
帰国後は、ディスカッションで成功や失敗の振り返りをして理解を深めます。また、論理的思考やEQのアセスメントを再受講し、帰国前との変化を確認します。

このように、出発前に日本で事前学習をしておくことや、帰国後に成功や失敗の振り返りをして経験を「ナレッジ」に昇華することによって、現地での学びをより深いものにすることができます。

上掲のプログラム例をみると、学習の種類や手法が多様で、複雑な印象をもたれるかもしれませんが、このあたりの負担はICT [2]の活用によって軽減できます。すなわちeラーニングによる学習やアセスメントの実施、オンラインによるレポート提出などです。例えば統合型学習管理システム(LMS:Learning Management System)のCAREERSHIP®であれば、これらの管理を一元化することが可能です。必要に応じて検討してみると良いでしょう。

[2] Information and Communication Technologyの略で、情報通信技術を意味します。

統合型学習管理システム(LMS)
「CAREERSHIP」
CAREERSHIP


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5. まとめ

海外研修は語学レベルの向上のみならず、国際感覚や日本では得られない情報や知見を得られることから、多くの企業で導入されています。

一般的な海外研修としては、アメリカや北欧での海外MBA留学・語学留学や、海外拠点への出向などが挙げられます。その他にも、他企業でのインターンシップや新興国でのフィードバックを中心とするものなど、様々な種類があります。費用はプログラムによって異なりますが、3カ月の語学研修をする場合、アメリカで100万円前後、ニュージーランドで60万円前後です。

選抜型の海外研修をする際は、選抜の基準と人選が重要となります。ポイントとなるのは、「多角的な視点での選抜」ならびに「本人の意思確認」です。保有スキル、上長の推薦、日頃のプロセス評価、周囲からの360度評価など、多くの視点を盛り込んだうえで、必ず面接をして意欲や動機を確認し、最終的には自分の意思で参加することを決心したというプロセスを設けましょう。

近年はグローバルリーダー育成の一環として、受け身の座学ではなく「アクションラーニング型」の実践的なプログラムも注目されています。研修効果を高めるために、プログラムを組む際は、Off-JT・OJT・振り返り・アセスメント(診断)を組み合わせた設計をすると良いでしょう。

自社の将来を担っていく人材に海外経験や多様な業務経験を積んでもらう「場」として、海外研修は効果的な手段です。ぜひ目的に合わせたプログラムを取り入れて、自社の目指すグローバル人材育成を実現させましょう。

参考)
・一般社団法人 日本在外企業協会 日系企業における経営のグローバル化に関するアンケート調査(2018年)
https://joea.or.jp/wp-content/uploads/survey_globalization_2018.pdf
・留学ジャーナル
https://www.ryugaku.co.jp/lang/hiyou.html
・グロービス経営大学院 MBAプログラムhttps://mba.globis.ac.jp/about_mba/program.html
・シンガポール留学支援センター
https://www.heartlink.com.sg/study/
・フィリピン・セブ島の英語学校 3D ACADEMY
https://3d-universal.com/

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