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外国人の活用とは 日本経済や企業の発展に欠かせない重要な施策

外国人の活用は、現在の日本経済や企業の発展に欠かせない重要な施策になっています。

少子高齢化に伴い労働力人口が減少する中、企業にとって人材の確保は喫緊の課題です。また、ビジネスのグローバル化に伴い、日本でも多様な文化や人材を受け入れる体制の整備が求められるようになってきました。

こうした問題を解決していくために、外国人の活用は必要であり有効です。

本稿では、今求められる外国人の活用の内容を取り上げるとともに、そのメリットや注意点を説明してきます。現在は外国人を採用していない企業の方も、将来に備えてぜひ参考にしてみてください。


1.外国人の活用を促進するための国の施策

すでに私達の社会に欠かすことのできない外国人労働力。日本政府は「日本再興戦略 2016」の中で人材の育成・確保等における施策として「外国人材の活用」を盛り込み、推進しています。その施策の内容は主に高度外国人材の確保を目的としたもので、以下の5項目になっています。[1]

①高度外国人材を更に呼び込む入国・在留管理制度の検討
②外国人留学生、海外学生の本邦企業への就職支援強化
③グローバル展開する本邦企業における外国人従業員の受入れ促進
④在留管理基盤強化と在留資格手続きの円滑化・迅速化
⑤外国人受入れ推進のための生活環境整備(外国人材受入れの在り方検討)

例えば、①では高度IT人材などの高度な技術・知識を有する外国人材を日本に呼び込むために、諸外国以上に魅力的な入国・在留管理制度の整備が必要と判断されています。具体的には、高度外国人材の永住許可申請に必要な在留期間の大幅短縮を実現する世界最速レベルの「日本版高度外国人材グリーンカード」の創設です。

本制度は2017年4月に創設され、必要在留期間は条件によって5年から3年、あるいは1年に短縮されることとなりました。[2]

②では外国人留学生の日本国内での就職率を向上させるための支援が強化されています。各大学で留学生に対する日本語教育、インターンシップ、キャリア教育などの特別プログラムが設置されるよう推進されるのです。また、経済産業省では、外国人留学生が国内企業で約3カ月間のインターンシップを受けられるという事業が提供されます。ほかには海外の優秀な学生等に対する日本への招へい(2017年から2021年まで、1000 人)、長期・短期の研修(留学、インターンシップ等)などが検討されています。

2017年6月9日に閣議決定された「未来投資戦略2017」でも、「日本再興戦略 2016」の施策は継承され、発展を続けています。さらに「建設及び造船分野における外国人材の活用」なども拡充されました。技能実習制度は実質的な単純労働者の受入制度だとして問題視もされていますが、政府は2017年11月に実習期間を3年から5年に延長しています。今後、地域限定や企業独自の職種など技能実習制度の対象となる職種が随時追加される予定です。[3][4]

このように、政府は高度人材だけでなく、単純労働者の確保に繋がる施策を打ち出し、質と量の両面から人手不足の解決を図り日本経済の成長に繋げようとしています。

[1]首相官邸HP 「日本再興戦略 2016」
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/pdf/2016_zentaihombun.pdf
[2]法務省HP 「永住許可申請に要する在留期間の見直し」

http://www.immi-moj.go.jp/newimmiact_3/pdf/h29_04a_minaoshi.pdf
[3]首相官邸HP「未来投資戦略2017」
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/pdf/miraitousi2017_t.pdf
[4]厚生労働省HP 「新たな外国人技能実習制度について」
http://www.otit.go.jp/files/user/docs/info_jissyu_01.pdf


2. 外国人の活用の現状(2018)

厚生労働省の調査によると、外国人労働者の数は年々増加しており、2017年10月の調査では昨年比18%増の1,278,670人に達しています。


(図1)国籍別外国人労働者の割合

厚生労働省HP「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(平成29年10月末現在)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000192073.htmlを元に作成

日本の労働力人口の総数は6562万人(2018年1月現在、概算値)ですので、日本の労働力人口の20%以上が外国人で構成されるようになったということになります。
国籍別にみると、中国人が最も多く、続いてベトナム人、フィリピン人となっています。

産業別に見てみると、外国人労働者を雇用している事業所数は19万4595か所で、昨年より、約12%増加しています。


(図2)産業別外国人雇用事業所の割合
厚生労働省HP「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(平成29年10月末現在)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000192073.htmlを元に作成

2020年には東京オリンピックの開催が決定し、政府は建設業においてさらに外国人の雇用を強化すると発表しています。

今後、人口に占める外国人労働者の割合はますます増加していくでしょう。


2.外国人の活用のメリット

ここでは、外国人を活用することの具体的なメリットを確認してみましょう。

2-1 イノベーションの促進

外国人は日本人とは異なる考え方や視点を持っています。日本人が解決できない問題、またはそもそも気付いていないことについても、新たな発見があるかもしれません。
また、外国人と日本人の考え方や技術を融合させることで、新しい価値が想像できるかもしれません。
多様性はイノベーションの源泉です。

2-2 若い労働力の確保

技能実習制度を活用している外国人の年齢層は、男性で20~35歳、女性で18 ~30歳くらいとなっています。また、留学後に日本の企業に就職する外国人の年齢も20歳台が中心です。日本社会では人口減少や少子高齢化により若い労働力が不足し始めているため、こうした年齢層の外国人労働者は企業の大きな力になってくれるはずです。

2-3 社内の活性化

若い外国人労働者は高いモチベーションを持っている例が多く、その働く姿勢が日本人社員に良い影響を与えるケースも少なくないでしょう。多くの仕事を覚え、高度な技術を身に付けようと日々努力する実習生や、異国の地でキャリアの幅を広げるために熱心に仕事に取り組む就職者の姿が、他の社員のやる気に結び付くこともあります。

また、彼らの仕事に対する考え方、取り組み方、組織運営の手法などを、自社の改革やダイバーシティ施策に役立てることも可能でしょう。

2-4 国内及び海外での事業推進の円滑化

当然ながら、外国人社員はその母国語による会話が必要な業務に貢献します。国にもよりますが、バイリンガル、トリリンガルという人材も日本人よりは多いでしょう。こうした人材の存在は、日本人社員の語学に対する意識向上にも役立ちます。

また、海外事業の場合、展開先の国の人材を日本国内で採用することが考えられます。現地の習慣、文化、価値観や意思疎通の方法などを事前に把握し、マーケティングや商品・サービスの開発に活かしたり、現地採用や採用後の労務上の問題解決に役立てることが可能です。

さらに、自社で研鑽を積んだ外国人社員が母国で起業し、海外パートナーとなる例も見られます。日本で高度な技術を習得し、豊富な経験を積んだ元社員は信頼できる取引先となり、自社のグローバル展開の推進役としての役割が期待できます。


3.外国人の活用の注意点

ここでは、外国人材を実際に活用する際の注意点を紹介します。

3-1 雇用までの手続の困難さ

外国人を入社させる際の手続では雇用契約の締結のほか、雇用保険や健康保険等の手続も必要です。また、入管法に関わる手続、特にビザの取得、更新、変更などの手続は容易とは言えません。就労ビザは何種類もあり、学歴や実務要件なども異なるので要注意です。入国手続やビザの取得ができない、遅れるといったことになれば入社できなくなるケースもあるので、法律の専門家等に相談し十分な受け入れ態勢を整えるべきでしょう。

3-2 日本語能力の不足によるトラブル

企業に採用されるまでに一定の日本語の学習を済ませている外国人は多いものの、その能力が不十分であるケースも少なくありません。そうした場合、職場の同僚や顧客とのコミュニケーションがうまく取れず、トラブルになる可能性があります。これを予防するために、勤務と並行して日本語能力の向上をサポートする施策を用意するとよいでしょう。

3-3 考え方や価値観の相違によるトラブル

外国人労働者を迎える際は、考え方や価値観が日本人と大きく異なる可能性を事前に考慮しておくべきです。例えば、社員が協同で行っている清掃や終業後の飲み会なども業務外だからという理由で参加しない、というようなケースもあります。

就業規則に違反する行為でなくても、ちょっとした価値観の相違をきっかけに、他の社員との関係が悪化したり、チームワークに影響が出たりするリスクがあります。こうした事態を防ぐためにも、外国人の入社前に会社として職務範囲についてどのような対応をとるかを決め、既存の社員に充分な説明を行ったり、ダイバーシティ教育をしっかりと行っておくことが重要です。

ダイバーシティマネジメントについては「対応できないリーダーに未来はない 今すぐ始められるダイバーシティ」をご参照ください。


4.まとめ

外国人の活用は、現在の日本経済や企業の発展に欠かすことのできない重要な施策といってよいでしょう。

日本政府は人材の確保等における施策として「外国人材の活用」を盛り込み、以下の5項を推進しています。
①高度外国人材を更に呼び込む入国・在留管理制度の検討
②外国人留学生、海外学生の本邦企業への就職支援強化
③グローバル展開する本邦企業における外国人従業員の受入れ促進
④在留管理基盤強化と在留資格手続きの円滑化・迅速化
⑤外国人受入れ推進のための生活環境整備(外国人材受入れの在り方検討)

外国人労働者は年々増加しており、それを雇用する事業所も増加している。

外国人材を活用するメリットとしては以下の内容を紹介しました。

・イノベーションの促進
・若い労働力の確保
・社内の活性化
・国内及び海外での事業推進の円滑化

外国人材を実際に活用する際の注意点として以下のものを紹介しました。

・雇用までの手続の困難さ
・日本語能力の不足によるトラブル
・考え方や価値観の相違によるトラブル

いつか、あなたの会社でも外国人の採用を検討することになるかもしれません。
これを機に、ぜひリアリティを持って考えてみてはいかがでしょうか。

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コメント

「外国人の活用とは 日本経済や企業の発展に欠かせない重要な施策」に対する1件のコメント

  1. リングダール裕子

    大変興味深く読ませていただきました。ひとつ気になったのは、記事の内容とは直接関係はありませんが、円グラフです。ふつうは数値の多い順から並べた方がわかりやすいと思うのですが、日本ではこのように数値の大きさはバラバラにするのでしょうか。もちろんその他に関しては最後になると思いますが。