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朝ランニングで脳を鍛える 効果的な方法と継続のコツをご紹介

「最近、なんとなく仕事の効率が悪くて時間がかかるようになった」
「集中力がなくなくて、ぼんやりとする時間が増えた」

そんな風に感じることはありませんか?

ではもうひとつ質問します。
「1週間のうち、ウォーキングやランニングをする日はありますか?」

仕事の効率とランニング、関係がないように思えますが、実は走ることで脳が鍛えられ、パフォーマンスアップにつながる一助になることが分かってきています。特に朝ランは、脳の働きを向上させる効果があります。

「朝走るなんてとんでもない。ムリムリ!」
と思った方、走るのはつらいと思っていませんか?

そんな方にこそ試していただきたい、朝ランが体と脳にもたらす効果とつらくないランニングのコツを紹介します。

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1. 朝ランってどんなもの? その効果とは

「朝ラン」は、起床した早朝にジョギングやランニングをすることです。ランニングを趣味にしている人は少なくありませんが、特に朝ランは、脳を活性化させることに役立つといわれ、注目を集めています。

著名人にも朝ランを実践している人は多いようです。脳科学者の茂木健一郎氏は、朝4時半~6時頃に起床し、一仕事してからウォーキングかランニングを日課にしています。ベネッセホールディングスや日本マクドナルドなどの社長を歴任した原田泳幸氏も朝4時頃起床し、10km程度のランニングを欠かさないそうです。海外に目を向けると、元米大統領のバラク・オバマ氏、ウォルト・ディズニー・カンパニーの会長兼最高経営責任者(CEO)のロバート・A・アイガー氏なども朝ラン、朝のエクササイズを日課にしています。

なぜ、多忙なはずの経営者、ビジネスパーソンが朝ランを生活に取り入れているのでしょうか。まず、朝ランが体や脳にどんな影響をもたらすのか探っていきます。

1-1. 体の変化

「朝走って何かいいことがあるの?」

そう思う方もいるでしょう。実は朝ランは、体の変化を自覚しやすいといわれています。その一つが脂肪の燃焼。朝は脂肪の燃焼効率が高まる時間帯なのです。

人間が体を動かすエネルギー源の多くは糖質で、糖が足りなくなると脂肪を分解して使います。3食を常識的な時間に食べているとすれば、もっとも食間の時間が長いのは夕食から朝食。つまり、朝は空腹で体内の糖が枯渇しているので、できるだけ糖を節約して脂肪を使おうという作用が働きます。

もちろん、1回だけの朝ランで脂肪燃焼効果を実感できるわけではありませんが、継続することでだんだんと脂肪燃焼率が高まっていくといわれています。

脂肪燃焼効果の他にもう一つ、「ミトコンドリア」が体に変化をもたらす鍵を握っています。その秘密を具体的に見ていきましょう。

1-1-1. ミトコンドリアを増やし、本来の能力を呼び覚ます

ミトコンドリアとは生物の細胞に含まれている小器官で、エネルギー生産工場の働きをしています。食事から得た栄養と酸素を利用して、エネルギーの元となるATP(アデノシン三リン酸)をつくり出しています。つまり、私たちが活動し、健康を保てるのはミトコンドリアが働いているおかげといっても過言ではありません。

ミトコンドリアは一つの細胞に数百~数千個ありますが、加齢とともに減少していきます。「年をとって疲れやすくなった」と感じるのはミトコンドリアの減少や能力低下も一因です。

では、年齢を重ねると疲れるばかりなのでしょうか。

ご安心ください。年齢に関係なく、ミトコンドリアは増やすことができます。そのコツは、体に「危機状態だからエネルギーが必要だ!」と思わせること。ポイントは次の4つです。

① 空腹状態をつくる
② 有酸素運動で体を動かす
③ 背筋を伸ばし、片足立ちをする
④ 寒さを感じる

①は摂取を減らすことで脂肪を原料にしてエネルギーをつくる力を高めるため。②はまさに活動のためのエネルギーを必要とする状況です。③はミトコンドリアがたくさん存在する背中や太ももの筋肉を鍛えること働きを活性化させる方法です。④の状態に体をおくと、「このまま寒さが続くと危険!」と感じてミトコンドリアがエネルギーをつくりはじめます。

①、②はまさに朝ランの要素。またランニングで肩甲骨回り、太ももを動かしますから③も含まれます。そして寒い時期に朝ランをすれば④も叶います。これから秋に向かいますが、朝ランを開始するにはちょうど良い季節。走りやすい季節に朝ランを習慣にしておけば、冬も継続でき、さらにミトコンドリアの働きが高まるかもしれません。

1-1-2. ミトコンドリアを活性化させると疲れない身体になる

先ほど説明したように、ミトコンドリアはエネルギーの生成という大切な役割を担っています。一方、ミトコンドリアが減少したり機能が衰えたりすると、ATPの生産が減り、エネルギー不足に陥ります。さらに傷ついた細胞の修復もままならず、健康を害してしまうこともあります。

ということは、体内のミトコンドリアを増やせば、エネルギー生産量が増えてスタミナアップ、持久力アップにつながるということです。

朝ランで、細胞レベルから疲れない体に作り変えることも可能だといえるでしょう。

1-2. 脳の変化

腹筋や腕などの筋肉を鍛える「筋トレ」のような刺激は、脳に直接与えることはできません。脳を鍛えるには間接的に刺激を与えるしかないのですが、その方法の一つが「走ること」だといわれています。

「走ることで脳が鍛えられるってどういうこと?」

と感じるかもしれませんが、筋肉は、体への刺激が脳に伝達され、それを受けた脳からの指令で動いているので、体と脳は連動しています。

特に体からの神経信号を受け取って運動を起こさせる運動野や、皮膚、聴覚、視覚などの刺激を受け取って反応する感覚野は、走ることで鍛えられるといわれています。

朝ランは、脳にどんな作用をもたらすのでしょうか。

1-2-1. 朝の光を浴びることで脳のスイッチが入る

私たちは朝になると目覚め、夕方以降はだんだん眠くなるというリズムを繰り返しています。これは、体内時計とよばれるもの。人間の体内時計は睡眠リズム、体温調節、ホルモン分泌などで制御されているのですが、不規則な生活などで体内時計が狂うと、不眠、集中力低下などの症状を引き起こすこともあります。

このズレをリセットするのが「朝日」です。朝日を浴びることで脳が「朝だ」と認識し、睡眠ホルモンである「メラトニン」の分泌が抑制され、覚醒ホルモン「セロトニン」が分泌され始めます。朝日の刺激で脳に活動のスイッチが入るというわけです。

実は、メラトニンとセロトニンの分泌量は相互に作用しており、昼間のセロトニン量が多いほど夜のメラトニン量が増える関係にあります。つまり、朝ランで朝日を浴びて走ることで、生体リズムが整い、昼間は活動的に過ごすことができ、夜はぐっすりと眠れる循環が作りやすくなります。

1-2-2. 脳への血流量が増え、記憶力、やる気がアップする

走ることで心拍数が上がり体中の血流がよくなると、脳への血流も増えます。

「朝走ると頭がすっきりする」

という声を聞くことがあります。これは、血液によって酸素がたっぷりと運ばれて脳が活性化しているからでしょう。また、走った後の脳の血流を調べると、海馬と前頭葉への血流が増えているそうです。海馬は記憶を、前頭葉は理性的な判断、やる気、感情などをつかさどる部分。前頭葉が働かないと、ぼーっとしたまま過ごしてしまいます。朝ランで早めに脳の活動スイッチを入れ、さらにやる気も向上するというわけです。

1-2-3. ストレス耐性が上がる

これは朝ランに限ったことではありませんが、走ることでストレス耐性が上がるといわれています。「攻撃された」「プレッシャーを感じた」と脳が判断すると、さまざまなホルモンが分泌されますが、中には脳内にとどまって脳の記憶中枢に影響を与えてしまうものもあります。

ストレス耐性は人によって異なりますが、「最近ストレスと感じやすくなった」と感じたら、一度走ってみてはいかがでしょう。

先ほど紹介したセロトニンは、別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、走る、歩くといった単純なリズム運動で分泌されやすい物質です。セロトニンでイライラが解消されるとともに、ランニングによって肉体的なストレスをかけることで、だんだんとストレス耐性が上がっていくことが期待できます。

1-2-4. いろいろな刺激を受けることで脳細胞が増える

朝の薄暗い景色からだんだんと明るくなる空、清々しい空気、四季の変化など、外を走ると気温、におい、色などを体中で感じます。さらに、自分の足で移動すると「あの道がこことつながっていたのか!」というような発見があります。

こうした刺激を受けると、脳はニューロンを伸ばして新しい神経回路をつくります。新しい神経回路ができれば、発想力も豊かになると考えられます。

かつては、脳細胞は年を取ると増やせないと考えられていましたが、今では脳細胞は何歳になっても増やせることがわかってきています。脳を活性化するには、刺激を与えることが大切です。


2. きつくなくても脳力アップできる朝ラン法

「そうはいっても、朝走るのはつらい」
「仕事が忙しいので朝早く起きて走れない」

そう感じている方も多いでしょう。もちろん、つらいと感じるほどの運動は体にも脳にもかえってストレスになってしまいます。

ポイントは、
① 自分にあった強度を見つける
② 継続できる頻度で行う
の二つ。

この2点を押さえた朝ラン法を紹介します。

2-1. 最適な運動負荷を知ろう ~心拍ランニングのススメ~

「走るのはつらい」という方は、もしかしたら、学生時代の運動会やマラソン大会でゼイゼイと息が上がるような経験をされたのかもしれません。

では、なぜつらい走り方になってしまうのでしょうか

それは、自分の体力に合った速度で走っていないからです。「学生時代は運動が得意だった」という方も、過信は禁物。張り切りすぎると「これでは続けられない」という結果になってしまうかもしれません。

「頑張りすぎ」を制御する一助につながるのが、心拍数によるコントロールです。一般的には、脂肪を効率よく燃焼する強度は、最大心拍数の60~80%といわれています。朝ランの場合もこのくらいの強度を目安にした上で、普段、継続して運動をしていない方であれば、60%くらいがいいでしょう。

強度の見つけ方は以下の式を参考に計算します。

(220-年齢-安静時心拍数)×0.6~0.8+安静時心拍数
※安静時心拍数は、安静にしている状態での1分間の心拍数

例えば年齢35歳、安静時心拍数65の方が60%の強度を目安にする場合は、
(220-35-65)×0.6+65=137
1分間に心拍数137を維持して走れるくらいがちょうどいい強度ということになります。

運動中の心拍数を図るには、心拍計(ハートレートモニター)が便利です。腕に巻くタイプから、GPS機能付きの高価なものまでさまざまですが、多くはスマートフォンに入れたアプリで管理できます。

心拍ランニングのメリットは次の三つが考えられます。

① 脂肪を使える身体になる
② 体脂肪が落ちる
③ 持久力がつく

息が上がらない程度のランニングは、酸素を使って糖や脂肪を燃焼させ、エネルギーを作りだす有酸素運動です。ちなみに、短距離やダッシュなど瞬時に強い力を必要とするのは無酸素運動といい、主に糖を原料としたエネルギーを使います。

有酸素運動を続けると、脂肪を効率よく使える体に変わり、その過程で体脂肪が落ちやすくなるという効果が期待できます。また、ゆっくり走ることで太ももの大きな筋肉を鍛えることができます。1-1-1で太ももにはミトコンドリアが多く存在すると紹介しました。ミトコンドリアを増やすことでエネルギー備蓄量が増え、持久力がつくのです。

もし、心拍数ではなく体へのきつさを目安にしたい場合、走りながら小さく歌を口ずさんでみましょう。歌い続けられないなら「ややきつい」ペース。実際には、心拍数100程度のスローランニングでも脳力は鍛えられるといわれていますので、楽に走れるペースからややきついペースの間を維持すればいいでしょう。

2-2. 朝ランを続けるコツ

朝ランは続けることこそ大切です。継続できるポイントをいくつかあげてみます。

① 始めやすい日にスタート
月曜日の朝から走りはじめようと決意しても、いざとなると目が覚めなかったり、出勤前で面倒くさいと感じたりすることもあります。朝ランは、余裕のある休日にスタートすることをおすすめします。

② 長く走らなくてもOK
「長く走らなければランニングじゃない」という考えは捨てましょう。5分でも10分でも、走ってみることが大切です。また、走ることにとらわれず、最初は「朝ウォーキング」で様子を見るのもいいでしょう。走ることを特別なものと考えず、途中で立ち止まるのも、ゆっくり散策するのもOKです。

③ 気分よく走る
「楽しいな」と感じることが脳を活性化させるポイントです。2-1で紹介した強度の朝ランを1日20~30分、週2~3日行うことが目標ともいわれますが、これはあくまでも目安。「毎日やろう」「〇km走ろう」とは決めないほうがいいでしょう。こうしたノルマは「義務」になり、できなくなるとストレスを感じます。

また、いやいややると、脳は「朝ランはいやなこと」と認識してしまいます。「今日は気持ちが乗らないから、やめておこう」というくらいの柔軟さを持ってください。

④ 走る前の食事と水分補給
ミトコンドリアを活性化させるには空腹状態の朝ランが適しているのですが、多少の糖分を補給しておくと脂肪燃焼効率が高まるといわれます。すぐに食べられるパウチのゼリー、バナナなどがおすすめです。チョコレートは急激に血糖値が上がるので控えましょう。また、朝は1日のうちで最も体に水分が少ない状態と言われています。コップ1杯のスポーツドリンクを飲めば、水分と糖分を同時に補えます。

⑤ ゆっくりペースで
血圧の急上昇を招かないように、ストレッチなどの準備運動をしてからゆっくりと走りはじめましょう。ウォーキングからだんだんとランニングに移行してもOKです。

⑥ 走り終わったら朝食を摂る
朝ラン後は必ず栄養補給を。タンパク質を補給すれば筋肉疲労が早く回復します。ハムエッグと食パンとサラダ、ごはんとみそ汁と焼き魚でもいいですし、「あのカフェでモーニングを食べよう!」と楽しみを用意しておくと、俄然やる気も出ます。

⑦ お気に入りのコースを見つける
楽しいことが待っているとモチベーションが上がります。今日は公園のコースで花見をしよう、神社めぐりにしようかな、あの猫に会えるかな、など楽しめるコースをいくつか見つけておきましょう。


3. まとめ

ランニングは、体を鍛えるだけではありません。体を動かすことで、同時に脳も鍛えています。特に朝ランは、脂肪燃焼効率が高まるのでダイエットにつながり、またエネルギー生産を担うミトコンドリアを増やしてスタミナアップが期待できます。さらに朝日を浴びることで体内時計のズレを整え、脳を覚醒させるとともに、脳のさまざまな働きを向上させます。

脳をきたえることで思考力、記憶力、判断力のアップにもつながるので、日々の仕事にもプラスの効果をもたらすと考えられます。

ただし朝ランのメリットは継続してこそ。三日坊主にならないように心拍数などを目安に自分に合ったペースを見つけること、無理をしないことが大切です。

朝ランに決まりはありませんが、唯一のコツは「楽しい」「快適」と思いながら走ること。「最近、仕事へのモチベーションが上がらないな」「疲れやすくて集中力がなくなったな」と感じることがあれば、ぜひ朝ランを試してみてください。

<参考文献・情報>
・根来秀行(2013)「健康は時間で決まる」かんき出版
・重森健太(2016)「走れば脳は強くなる」クロスメディア・パブリッシング
・「月刊ランナーズ 2011年3月号」「月刊ランナーズ 2013年5月号」「月刊ランナーズ 2014年5月号」アールビーズ
・ランネット「朝のランニングをはじめたい」
https://runnet.jp/community/beginner/basic/training/2106193_2634.html

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  2 長時間労働是正の3つのアプローチ
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  2  会議の時短
第3章  「仕事の時短」を発展させる
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  2  「仕事の時短」を継続する
  3  時短勤務制度との関わり

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