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〔日産カーレンタルソリューション〕全国の店舗スタッフにeラーニングで均質な教育を提供 CS向上を目指す

全国に広がる店舗。運営の中心を担うのは学生や主婦などのアルバイトやパートスタッフ。そんな店舗を運営する会社にとって、スタッフのクオリティ維持や向上は、間違いなく最重要課題の一つと言えるでしょう。

株式会社日産カーレンタルソリューションは、全国各地で直営店、フランチャイズ含め360店舗ほどある「日産レンタカー」を運営する会社です。店舗スタッフの総数は2,000名を超え、本社の管理本部では、全国14名のブロック長、44名のエリア長、そして各店舗の店長と連携しながら、スタッフの教育・管理や顧客満足度(CS)の向上に取り組んでいます。そのスタッフ教育の要の一つとして、日産カーレンタルソリューションでは2009年よりeラーニングを導入。OJT、集合研修やスタッフトレーナー制度、全国ロールプレイング大会の実施などの施策と合わせながら、「日産」ブランドの看板を背負うにふさわしいスタッフの育成に努めています。

今回は、店舗スタッフ教育における課題や、その解決のため、どのようにeラーニングを活用しているか、また今後の取り組みについて、日産カーレンタルソリューション 管理本部 人事・総務部の中澤英明部長代理、同・人財開発・コンプラグループの山本理恵さんにお話を伺いました。


1. レンタカー事業をグループの柱の一つにするために
eラーニングを中心に一から作り上げた教育体系

―まずは会社の成り立ちを教えていただけますでしょうか?

中澤様 当社は、株式会社日産フィナンシャルサービスからの「レンタカー事業の分社化」という形で、2008年12月に設立されました。車の使い方が多様になる中、日産グループとして、レンタカー事業を重点事業の一つとして取り組むべきだという考えのもと、「日産レンタカー」を運営する専業会社として誕生したのが当社「日産カーレンタルソリューション」です。

―全国に広がる店舗を運営する、また店舗スタッフを教育する上で、重要視されていることはどんなことでしょうか?

中澤様 やはり「接客」のお仕事ですので、どうやってお客様の満足度を上げていくか、快適に車に乗っていただくかが最も重要だと考えています。スタッフはそのためのスキルをどうやって上げていくか、また、「日産」ブランドの看板を背負っているわけですから、その意識をいかにスタッフに持ってもらうかも常に気にかけています。

―現在、スタッフ教育のための取り組みとしては、集合研修やスタッフトレーナー制度、店舗ごとのOJTと合わせ、eラーニングを活用されていますが、eラーニングはいつから導入されたのでしょうか?

中澤様 分社化してすぐの2009年です。当初は、教育体系も整っていないような状態でした。全国に散らばっている2,000名のスタッフに対して、どのようにして均一な教育をしていけば良いかということでライトワークスに相談したのが導入のきっかけです。

―eラーニングではどのような教材を提供していますか?

山本様 ビジネスマナーから始まって、レンタカー業務に必要な車の知識や商品知識、保険についてやトラブルが起きた時の対応策、また「日産」ブランドの理解や、その看板を背負う意識の啓蒙など、現在は全30コンテンツを用意しています。直近、コンプライアンスについての教材を追加しましたが、それを除くと、立ち上げ当初から少しずつコンテンツを拡充していき、だいたい3年前くらいにようやく一旦完成というかたちになりました。

―かなり専門的で幅広いですね。

山本様 そうですね。たとえば、商品知識一つとっても、レジャー、ビジネス、法人契約で値段や補償内容が違うなど、商品構成がとても複雑です。覚えないといけないことが多い業務ではあると思います。

―店舗ごとにレジャー利用が多い、ビジネス利用が多いなど特徴があると思うのですが、そのような店舗特性に応じて、受講するメニューを変えたりするのでしょうか?

中澤様 確かに我々の店舗は、空港や新幹線の駅にある店舗、ビジネス街にある店舗、代車センターなど、さまざまな特徴があります。ただ、それぞれのニーズの濃さは店舗ごとに違うものの、全くレジャー利用がないとか、ビジネス利用がないということはありません。どの店舗においても、お客様の多様なニーズに応えられるよう、eラーニングにおいては全30コンテンツの実施を求めています。

―eラーニングの意義やメリットをどのように捉えていますか?

中澤様 2,000人を超える、それも全国に散らばっているスタッフに対して均質的な教育を実施するというのは、やはりeラーニングだからこそ実現できることだと思います。Face to Faceの集合研修やスタッフトレーナーももちろん重要で、それぞれを補完することで教育体系が出来上がっていると思います。

山本様 OJTとして、店長やベテランスタッフが教育に当たるわけですけど、人数もそれほど多くない店舗で、通常業務をこなしながら教えないといけません。その際、やはりeラーニングを受けることで基本の知識が先に入っている、というのが大きいです。ゼロベースで教えていくのとは、やはり効率や教えやすさの面で全く違いますね。


2. 習熟度100%達成が重点目標に
~全社的な追い風を受けて、教育を促進

―3年前にスタッフ向けの教育コンテンツが揃ったとのお話でしたが、現在はどのようなことを中心に取り組んでいらっしゃるのでしょうか?

中澤様 今年の4月から、お客様満足度の向上を徹底するために、eラーニングの習熟度を100%にしようという目標が社長から提示されました。また、今までeラーニングは店舗スタッフだけを対象としていたのですが、店舗スタッフと同様の知識を本社の人間も持っているべきだということで、本社もその対象になりました。つまり、eラーニングの受講が全社的な重要目標として掲げられたのです。

―社内の会議などで習熟度の報告をされたりするのでしょうか?

山本様 毎月2回、社長も参加するコミッティーに、部門ごとの報告書を提出します。達成率〇%ということが明確に数字で出るので、みなさん今まで以上に取り組んでくださっています。毎月新しいスタッフが全国で100名程度入ってくるので、管理する身としては大変なこともありますが、私たちが進めていることに対して、良い追い風が吹いているな、とも感じています。

 

中澤様 数値目標の設定の加えて、CSアンケートをWeb化したことも、大きな変化の一つです。もともと毎年7~9月の繁忙期にのみ、ハガキでアンケートを実施していました。ただ、ハガキだとどうしても回答の収集やまとめに時間がかかり、店舗に落とすまでにかなりのタイムラグが発生していました。これをWeb化したことで、回答をいただいた翌日には各店舗に届けられるようになり、店舗でのPDCAサイクルをより早く回せるようになりました。


3. 英語アプリを導入
~市場ニーズに即した教育を実現

―その他に取り組まれたeラーニング関連の施策はありますか?

中澤様 近年インバウンドのお客様が増え、売上構成の1割近くを占めるまでになりました。そこで、こうしたお客様への、スタッフの対応力強化が課題としてありました。その解決策として、会社のイントラネットで提供するeラーニングの教材とは別に、英語アプリを開発しました。

―なぜアプリの形にしたのでしょうか?

山本様 語学学習なので、ある程度繰り返し学ぶ必要がありますし、耳で聴いて覚えることも大事です。アプリにすれば、電車移動中や家事の間に取り組んでいただくこともできると考えました。

―アプリのコンテンツはオリジナルで作られたのですか?

山本様 全部オリジナルです。予約や来店時の補償の説明、お車の確認など、レンタカー業務のシーンごとに、まずは日本語でスクリプトを作成し、それを英訳して、ライトワークスにアプリとして組み込んでもらって……と、結構たいへんな作業でしたが、良いものが出来上がったと思います。

中澤様 国際免許証についての知識や、国ごとに違うパスポートの情報なども盛り込みました。全部で11レベルあって、簡単には卒業できないようなものにしたのですが、前向きに学習したいスタッフにはとても評判がよく、コンプリートしたスタッフも200名くらいいますね。


4. 今後の取り組み
~スタッフ定着率の向上を目指して

―今後、取り組みたいのはどんな事でしょうか?

中澤様 大きく二つありまして。一つは、採用後、店舗デビューまでの教育訓練の充実。もう一つは、これは店舗のことではないですが、本社マネージャー層の教育メニューの構築です。

―店舗デビューまでの教育訓練ですか?

中澤様 はい。もちろん今でもビジネスマナーなど、新規スタッフ向けのeラーニングのメニューはあります。ただ現在は、採用して店舗配属が決まったら即、店舗に立つというのが実情です。店舗に立つ前に1カ月でも研修だけの期間が取れて、店舗デビューまでの教育や心構えができれば、スタッフの定着率が向上するのではないかと考えています。

―長く勤めていらっしゃるスタッフの方も多いとお聞きしました。

山本様 長い人だと20年くらい働いてくれています。5~6年、7~8年となると、かなりたくさんいます。1カ月でやめてしまうスタッフが10%程度いるのですが、最初の半年、1年持てば、定着率はぐっと高まりますね。

中澤様 だからこそ、店舗デビュー前の教育のプログラムを構築してスタッフの定着率を向上させ、社内ルールや会社が求めるCSクオリティがしっかりと根付くようにしていきたいです。

―本社マネージャー層の教育メニューについては、いかがでしょうか。

中澤様 具体的な検討はこれからになりますが、当社の場合、本社のマネージャー職と言えども、ブロック長やエリア長は担当地域を飛び回っているわけです。ですので、集合研修とeラーニングとを良い形で組み合わせるようなものを作っていきたいですね。


5. まとめ

専門知識を多く必要とするレンタカー業務。そのスタッフ育成のため、さまざまなコンテンツを企画し、eラーニングとして提供している日産カーレンタルソリューション。インバウンド対応やコンプライアンス強化など、市場の変化にあわせて新たなメニューを追加し効率的に全国の店舗に展開していけるのも、eラーニング導入の大きなメリットと感じました。

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