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中国の就労ビザを取得する方法 ご家族の分もまるっとスマート解説!

「中国赴任が決まり、ビザを取得することになったが、手続きは多数の書類を用意しなければならないし、その書類をもとに審査があると聞く。自分がビザをちゃんと取得できるか不安だ。」

「ビザ」と聞くと準備が大変そうで審査が厳しそう、そんなイメージを持っている方が多いかもしれません。

確かにビザ取得までに用意すべき書類は多く、数々の手続きを踏んだうえで審査が行われます。ですが、ビザ取得までの大まかな流れと仕組みを知ればビザの小難しいイメージも変わるはずです。

本稿ではビザ取得に必要な書類と書類の申請方法、ビザを取得するまでの流れを解説します。併せて、赴任に伴う家族(帯同者)に必要なビザと取得方法、中国到着後のビザの取り扱い方も解説します。


1. 中国就労予定者が取得すべきは「Zビザ」

査証とも呼ばれるビザは、大使館や領事館が発行する入国許可申請証明です。ビザを発行する主目的は、自国に入国を希望する外国人の身元審査となっています。

ビザ=滞在許可と思われがちですが、ビザはあくまでも入国許可申請証書であり、滞在許可証ではありません。多くの国ではビザを持って入国後、別途居留許可証の申請が必要となります。

中国で収入を得ることができる就労ビザの名称は「Zビザ」です。Zビザは有効期限が3ヵ月の臨時就労ビザなので、入国後に就業許可証と居留許可の申請が必要となります。すべての申請手続きが終了した後、1年間の滞在が可能となります。

ビザ取得可能条件を下記にまとめましたので、参考にしてください。

Zビザ取得可能条件

  • 大学卒業者
  • 最低2年間の就業経験があること
  • 18歳以上、60歳以下
  • 健康上に問題がないこと
  • 犯罪歴がないこと
  • 中国での就業先が決まっていること
  • パスポートに6ヵ月以上の残存有効期間があること

2. ビザ申請の前に!外国人工作通知を取得

Zビザ発給を申請するためには、まず中国政府より労働許可を得る必要があります。この労働許可は「外国人工作許可通知」と呼ばれ、この通知を受け取ってからビザ申請手続きが可能となります。

本項では外国人工作許可通知の取得までの流れと、取得のために必要な書類について解説します。

2-1. 「外国人工作許可通知」とは

外国人工作許可通知は、簡単に言うと中国政府から労働許可を得たという証明書です。取得の流れは以下でご説明しますが、勤務先の地域や取得する時期によって外国人工作許可通知を取得するためのルールが変更となる場合があります。取得前に最新の情報を確認するようにしてください。

2-2. 「外国人工作許可通知」取得までの流れ

外国人工作許可通知取得までの流れは下記の通りとなります。

(1) 外国人工作許可通知取得に必要な書類を集める
(2) (1)の書類を現地勤務先へ送付する
(3) 外国人工作許可通知を受け取る

流れの中でも特に時間がかかり、大変なのが(1)外国人工作許可通知取得に必要な書類を集めるという作業です。

(1) 外国人工作許可通知取得に必要な書類を集める

外国人工作許可申請に必要な書類は下記です。

  • パスポートのコピー
  • 卒業証明書
  • 履歴証明書
  • 派遣任命書や中国での勤務先との雇用契約書
  • 写真
  • 外国人体格検査記録
  • 犯罪履歴証明書

パスポートのコピー以外の書類内容と集めるための手続き方法を解説していきます。

・卒業証明書
最終学歴の学校に発行してもらいます。日本語表記のものだけでなく、英語または中国語表記のものを用意しておくとより安心です。取得までの期間は、出身校の場所にもよりますが約1週間程度と考えておきましょう。

・履歴書
決められたフォーマットはありませんが、できる限り英語もしくは中国語で作成すると良いでしょう。

・派遣任命書や現地勤務先との雇用契約書
勤務先から発行される辞令です。こちらの書類は後述する「犯罪履歴証明書」を取得するために必要な書類となります。要は「中国で勤務することが決まっています」という証明書です。必要な理由は犯罪履歴証明書の項目で解説します。

・外国人体格検査記録
ビザ発行のためには健康診断を受ける必要があります。その健康診断結果記録が「外国人体格検査記録」となります。

外国人体格検査は全国の国公立病院・労災病院で実施しています。東京在住の方は日中友好病院(代々木)・国立国際医療センター(早稲田)でも受検することができます。
念のため、受検する前に外国人体格検査を実施しているか確認しましょう。

外国人体格検査を受検する際には中国大使館ホームページから外国人体格検査記録フォーマット用紙をダウンロード・印刷して持参する必要があります。フォーマットに記入する言語は日本語で構わないようです。

参考)
外国人体格検査記録フォーマット
http://www.china-embassy.or.jp/jpn/lsfu/bgxz/P020120605528249932489.pdf

外国人体格検査記録には写真を添付します。ビザ申請書類には写真を添付するものが数多くありますので、多めに写真を撮っておくことをお勧めします。中国ビザ申請用写真には細かい決まりがありますので、写真スタジオで撮ってもらうと安心です。

健康診断の結果を受け取るまでには約1週間かかります。なお、外国人体格検査と同時に、中国渡航に際して推奨されている予防接種を受けておくと、その後の赴任準備がスムーズに進みます。

外国人体格検査記録には公印確認が、卒業証明書と犯罪履歴証明書(後述)には公印確認と領事認証が必要となります。

公印確認と領事認証

公印確認とは、日本国・地方公共団体・自治体などが発行する公文書が真正であると外務省が証明することです。

領事認証とは、「日本国が発行したこの公文書は真正なものである」と在日外国領事が認証することです。

公印確認→領事認証という認証手続きを踏んだ公文書をもとに、外国の政府機関はビザ発給などの入国許可を出します。要するに、公印確認と領事認証は外国の政府機関が自国に提出された公文書の真偽を確かめるための手続きということです。

・犯罪履歴証明書
犯罪履歴証明書とは、各都道府県警または警視庁が発行する、ビザ発給対象個人の犯罪経歴の有無を証明する公文書のことです。

犯罪履歴証明書を取得するためには、発行の目的がわかる書類が必要となります。その際に必要なのが先述した「派遣任命書や中国での勤務先との雇用契約書」です。

ただし、場合よっては発行の目的の証明が不十分と見なされる可能性もあるので、必ず必要な書類を事前に確認しておきましょう。多くの場合、雇用契約書や派遣任命書、招聘状などで発行可能のようですが、発行予定の県警によっては現地勤務先に「外国人工作許可通知申請表」を提出してもらう必要があります。

「外国人工作許可通知申請表」は、就労予定者から「外国人工作許可通知」の発行申請を受けて、現地勤務先が作成する書類です。

外国人工作許可通知は犯罪履歴証明書がないと発行されないので、ここの手続きは少々複雑です。以下のチャートをご参照ください。

図)「外国人工作許可通知」発行までの流れ

このように、外国人工作許可通知と犯罪履歴証明書は、いわば「鶏と卵」のような関係で、申請必要な書類が入り組んでいるのです。このため、犯罪履歴証明書の取得にあたっては、あらかじめ自治体ごとに発行に必要な書類を確認しておくと手続きがスムーズに進みます。

犯罪履歴証明書は取得までに2週間ほどかかります。犯罪履歴証明書を取得したら、先述した「公印確認」と「領事認証」を忘れずに受けるようにしましょう。

上記が外国人工作通知取得に必要な書類となります。勤務先と連携し、自身で用意すべきものをしっかりと準備しましょう。

(2) (1)の書類を現地勤務先へ送付する
全ての書類が手に入ったら、現地勤務先へ送付します。書類の送付に利用すると便利なのが「EMS(国際スピード郵便)」です。

EMSは世界120以上の国・地域へ書類や荷物を送れる郵便サービスです。中国までの書類送付にかかる日数は3~1週間程度です。追跡サービスもあるので重要な書類を送付する際も安心です。

EMS送付の手順は下記ホームページを参考にしてください。

参考)日本郵便ホームページ
https://www.post.japanpost.jp/int/use/ems.html

(3) 現地勤務先から「外国人工作許可通知」を受け取る
外国人工作許可通知を中国語・英語表記の両方で受け取った場合は、ビザ申請時に両方とも中国ビザ申請サービスセンターに持っていきましょう。また、PDFファイルで受け取った場合はあらかじめ印刷しておきましょう。


3. いよいよビザ申請

外国人工作許可通知が発行されたら、いよいよビザ発行手続きに入ります。外国人工作許可通知は取得までの流れが複雑なうえに時間がかかるものですが、ビザ発行手続き自体は簡単です。

3-1. ビザ申請に必要な書類

ビザ申請に必要な書類は以下の通りです。

  • パスポート
  • 証明写真
  • 中華人民協和査証申請書
  • 外国人工作許可通知

中華人民共和査証申請書は、中国ビザ申請サービスセンターホームページからダウンロードすることができます。

参考)中華人民協和査証申請書
https://bio.visaforchina.org/TYO2_JP/generalinformation/downloads/281011.shtml

3-2. ビザ申請の仕方

上記の申請書類を中国ビザ申請サービスセンターに持っていき、提出するだけです。ビザ取得までにかかる日数は1週間程度です。

外国人工作通知・ビザ申請に必要なすべての書類をそろえ、それぞれの手続きを終え、手元にビザが届くまでには3ヵ月程度かかると考えておくといいでしょう。途中、中国の勤務先に行ってもらう手続き(外国人工作許可通知発行)については、遅延防止のため、こまめに進行状況の確認を行うことをおすすめします。


4. 家族が取得すべきビザとその申請方法

赴任者本人だけではなく、家族と共に赴任される方も多いと思います。本項では、赴任者の家族が取得すべきビザの種類とその取得方法について解説します。

4-1. 家族に必要なのはS1ビザ

駐在員の配偶者、父母、18歳未満の子、配偶者の父母が取得すべきビザは「S1ビザ」です。滞在可能期間は365日間ですが、期限より前に招聘者である駐在員の就労期間が終了した際には、帰国しなければなりません。

赴任者の家族の呼び方
赴任者に伴って移住する家族をビザ発給手続き上、「帯同者」と呼びます。

4-2. S1ビザ取得に必要な書類

S1ビザ取得のために必要な書類は下記の通りです。

  • パスポートの原本及び写し(余白が2 ページ以上あり、6ヵ月以上の残存有効期間があるもの)
  • 6ヵ月以内に撮影した証明写真 1枚 
  • 中国査証申請用紙
  • 中国国内に居留する親族からの招聘状
  • 招聘者の外国人工作許可通知のコピー
  • 招聘者のパスポートと居留証のコピー
  • 戸籍謄本(3ヵ月以内に発行されたもの)

証明写真にはZビザと同様、細かい規則がありますので、写真スタジオでの撮影をおすすめします。また、戸籍謄本には公印確認と領事認証が必要となります。

招聘状には決まったフォーマットはありません。中国ビザ申請サービスセンターホームページに招聘状の内容について記載があります。参考にして作成してください。

参考)中国ビザ申請サービスセンターホームページ
https://bio.visaforchina.org/NGO2_JP/howtogetavisa/stepbystepguidance/281380.shtml

上記の書類を持参し、中国査証サービスセンターでビザ発給申請を行います。


5. 中国入国後に行うビザに関する手続き

Zビザは短期就労ビザなので、入国後にビザの有効期限を延長する必要があります。同様に、S1ビザにも中国居留期間に関して行う必要のある手続きがあります。

本項では入国後に中国で行うべき手続きを解説します。

5-1. 外国人就業証申請

Zビザ取得者は中国入国後2週間以内に、「外国人就業証」を取得する必要があります。外国人工作許可通知を元に勤務先と労働契約を締結し、管轄内の人力資源・社会保障行政部門に外国人就業証の申請を行います。外国人就業証の取得には約2週間かかります。

5-2. 外国人居留許可証申請

外国人就業証の取得後に「外国人居留許可証」の申請を行います。こちらはS1ビザ取得者も必要な手続きです。

外国人居留許可証は中国入国後、30日以内に居住地の公安局に申請を行います。こちらの申請を行わずに中国に30日以上滞在するとオーバーステイとなり、罰金を課されますので注意してください。

新型コロナウイルスによるビザ取得の影響(2020年9月現在の情報)

新型コロナウイルスが全世界に蔓延し始めた2020年3月初めより、ビザ発給に遅れが出始めました。さらに、同年3月末には中国政府が入国に有効なビザ・居留証を持つ外国人の入国を停止しました。

また、大阪の中国ビザ申請サービスセンターでのビザ申請受付が停止となりました。なお、ビザ・居留証を持って滞在している外国人の停留、居留期間は2ヵ月延長との対応がとられました。

4月~6月中旬までの期間、東京・名古屋のビザ申請サービスセンターの業務が停止となりました。業務再開後もビザ発給は客室乗務員、経済と貿易、科学的および技術的活動、人道問題に関わる人物に限定されました。なお、領事認証は受付可能となっていましたので、ビザ申請のための準備は行える状況であったと言えます。

2020年8月1日より、オンラインでのビザ申請が可能となりましたが、取得できるのは客室乗務員、経済と貿易、科学的および技術的活動、人道問題に関わる人物に限られています。そのため、依然として就労によるビザ取得は不可能な状況が続いています。

また、日本に一時帰国した中国就労者の所持する「外国人就業証」についてですが、オンラインで更新可能となっているようです。外国人就業証を日本で更新した後、中国に入国できるようになった際に現地で外国人居留許可証の申請を行う流れとなっています。


6. まとめ

いかがでしたか?本稿では、ビザ取得までの流れと用意すべき書類についてご紹介しました。

中国就労予定者が取得すべきビザの名称は「Zビザ」ですが、ビザ取得の前に必要になるのが「外国人工作許可通知」です。

外国人工作許可通知取得までの流れは下記です。
(1) 外国人工作許可通知取得に必要な書類を集める
(2) (1)の書類を現地勤務先へ送付する
(3) 外国人工作許可通知を受け取る

外国人工作許可通知取得に必要な書類は下記です。
・パスポートのコピー
・卒業証明書(公印確認・領事認証が必要)
・履歴証明書
・派遣任命書
・写真
・外国人体格検査記録(公印確認が必要)
・犯罪履歴証明書(公印確認・領事認証が必要)

外国人工作許可通知を取得した後、ビザ発行申請が可能となります。

ビザ取得に必要な書類は下記です。
・パスポート
・証明写真
・中華人民協和査証申請書
・外国人工作許可通知

上記の申請書類を中国ビザ申請サービスセンターに持っていき、提出します。ビザ自体は約1週間程度で発行されますが、外国人工作許可通知取得手続きにかかる時間を含めると、ビザが手元に届くまでには約3ヵ月かかります。

家族が取得すべきビザの名称は「S1ビザ」です。S1ビザ取得に必要な書類は下記の通りです。
・6ヵ月以内に撮影した証明写真 1枚
・中国査証申請用紙
・中国国内に居留する親族からの招聘状
・招聘者の外国人工作許可通知のコピー
・招聘者のパスポートと居留証のコピー
・戸籍謄本(3ヵ月以内に発行されたもの。公印確認・領事認証が必要)

Zビザ取得者は中国入国後2週間以内に、「外国人就業証」を取得する必要があります。その後、「外国人居留許可証」取得申請を行います。外国人居留許可証はS1ビザ取得者も必要となります。

ビザを取得するまでには様々な書類を用意し、複数の手続きを踏まなければなりません。ですが、取得までの流れと必要な書類を可視化できたことで、ビザに対する難しそうなイメージが軽減されたのではないでしょうか。
ぜひ、本稿をビザ取得の際にお役立てください。

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