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21世紀型スキルとは グローバル社会に求められる新しい人材像をご紹介

21世紀型スキルとは国際団体の「ATC21s」[1] が提唱する、21世紀以降のグローバル社会を生き抜くために必要な能力で、批判的思考力、問題解決能力、コミュニケーション力などが該当します。

情報化やグローバル化が進む社会では仕事の内容の変化が著しく、それに必要なスキルも変化しています。

例えば米国のデューク大学のキャシー・デビッドソン教授は、2011年8月にニューヨークタイムズ紙とのインタビューで以下のように答えています。

「2011年度に米国の小学校に入学した子供の65%は、大学卒業時には現在存在していない職業に就くだろう」[2]

ここに予告されたような社会・経済の急激な変化に対応するには、従来の知識偏重型の教育に基づいたスキルでは難しいため、21世紀型スキルが期待されています。

本稿では、21世紀型スキルの特徴を説明するとともに、求められる理由や習得に必要な教育を紹介していきます。

[1] 「ATCs21」Webサイト<http://www.atc21s.org/>
[2]  文部科学省(2015)「産業競争力会議 雇用・人材・教育WG(第4回) 文部科学省提出資料」p.1.
<https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/wg/koyou/dai4/siryou2.pdf>


1. 21世紀型スキルとは

21世紀型スキルとは、国際団体の「ATC21s」(21世紀型スキル効果測定プロジェクト)によって提唱されている、21世紀以降のグローバル社会を生き抜くために必要な能力のことです。具体的には、批判的思考力、問題解決能力、コミュニケーション力、コラボレーション力、情報リテラシーなどで、次の社会を支える若者が習得すべきスキルとして提唱されています。

ATC21s が示す21世紀型スキルの内容は、以下の4つのカテゴリーに分けられた計10種類のスキルです。[3]

1 思考の方法(Ways of Thinking)
① 創造力とイノベーション
② 批判的思考、問題解決、意思決定
③ 学ぶことの学習、メタ認知(認知プロセスについての知識)

2 働く方法(Ways of Working)
④コミュニケーション
⑤コラボレーション(チームワーク)

3 仕事のツール(Tools for Working)
⑥情報リテラシー
⑦情報通信技術のリテラシー(ICTリテラシー)

4 世界の中で生きる方法(Skills for Living in the World)
⑧地域と国際社会での市民性
⑨人生とキャリア
⑩個人及び社会における責任(異文化の理解と異文化への適応力を含む)

[3]トーマツイノベーション編著(2017)『人材育成ハンドブック』眞崎大輔,ダイヤモンド社


2. 21世紀型スキルが求められる理由とは

上の10項目を確認して、抽象的だと感じた方もいらっしゃるのではないかと思います。ここでは、21世紀型スキルがこのように定義された背景にあるものを確認します。

2-1. ソフトスキルの重要性

21世紀型スキルの多くはいわゆる「ソフトスキル」に該当します。ソフトスキルとは主に対人関係に関する非定型的なスキルで、コミュニケーション力、交渉力、創造力、分析力、問題解決力、リーダーシップ、マネジメント力、柔軟性、などです。

ICTを含め科学技術は凄まじい進歩を遂げており、世界では新しいビジネスが次々と登場しています。これに伴い、業務の種類が増加し、専門領域が細分化され、仕事というものの体系が複雑化しています。同時に、それぞれの仕事に付加価値が求められるようになってきています。この流れに対応するために、ソフトスキルの強化が必要とされているのです。

一方のハードスキルは、理論・手法等の体系的な知識、各種資格、学位などが該当し、定型的で可視化しやすいのが特徴です。どんな業務でも、それを遂行するためにはそれに見合うレベルのハードスキルが必須です。しかし、高度化・複雑化したビジネスの中で、より効率的に、より高い成果を挙げるためには、ソフトスキルがものをいうケースが少なくありません。

例えば、高度な専門知識を必要とする商談の場合、交渉者には高度な技術知識のほか、プレゼンテーション力や交渉力などが必要で、それが商談の成功を左右することがあります。また、これまでにないビジネスを考案し、新しい価値を創造するためには、知識だけでなく、分析力や柔軟性、問題解決力が求められるでしょう。

21世紀以降のビジネスで成功するには、一連のソフトスキルが求められるということです。

2-2. 人工知能や機械との棲み分け

冒頭で、これからの時代には「変化」に対応する必要があると述べました。その「変化」とは、ビジネスの変容に起因するものだけではありません。

オックスフォード大学のマイケル・オズボーン氏は2014年の論文で、米国の702の職業の約半数については10~20年後に機械による代替が可能という試算を発表しています。

どの仕事が機械に代替されるかはわかりませんが、極端に言えば、近い将来、人と人工知能、機械が仕事を奪い合う時代になっていくと考えられます。人が持つ技術や専門性を、人工知能や機械が代替できるようになったとき、人の役割はどのように変化するのでしょうか。

21世紀型スキルには、こうした変化に対応していくための要素が含まれています。自ら必要な知識を学習する、必要な情報を集めて判断する、得た知識を活用して新たな知を創造する、といったスキルです。

来たるべきAIの時代に向けて、人は自らを差別化していく能力を求められるようになるのです。


3. 教育はどう変わるべきか

ここでは21世紀型スキルの習得に向けて必要な教育について考えてみましょう。

3-1. 座学からディスカッションやグループ作業中心の教育へ

ハードスキルとソフトスキルともに業務を遂行する上で必要ですが、前者はいわゆる「形式知」であり、マニュアルやテキストなどを利用して独学で習得できるものが多くあります。しかし、後者はいわゆる「経験知」であり、自分自身の体験、特に他者との関わりの中で育まれるものです。その習得はハードスキルに比べて難しい点が多く、より早い段階からより戦略的な教育が必要と言えるでしょう。

従来の学校教育は教室で教師が生徒に知識を説明する座学授業が中心です。21世紀型スキルの教育では座学の授業に加え、ディスカッションやグループ作業を取り入れた授業の増加が予想されます。

教師が問題を提起しそれを他者と協力して解決する、知識の説明を受けてそれをグループで話し合い理解を深める、応用を考えるといった授業が増えるでしょう。また、知識の確認、応用、新たな知識の創出を目的とした実験なども増えるかもしれません。

3-2. ICTのスキル習得に向けた教育へ

今日のビジネスでは情報通信技術の利用なしに円滑な業務遂行は望めないためICTのスキルは不可欠です。そのため情報機器を利用して、自分で考え問題を解決する、といった21世紀型スキルの習得が求められています。

また、情報機器の活用は、双方向的な授業による理解の向上、生徒と教師、生徒同士などでのコミュニケーションの向上、英会話の習得などにも有効です。情報機器を活用した授業は、他者とともに学び、コミュニケーションやコラボレーションの能力を高める手段として期待されます。

3-3. 正誤問題から記述式問題へ

従来の暗記中心、知識の理解を中心とする教育では、知識を確認するために正誤問題や〇×方式問題が多く採用されています。しかし、21世紀型スキルの教育では単なる知識の確認ではなく、自分の考えを論理的に答えさせる記述式の問題が多くなるでしょう。

つまり、論理的思考能力を強化するために記述式の問題や、自分の言葉で説明させるための質問方法などが増えると考えられます。

教育現場ではPCやタブレットなどの情報機器について生徒一人に一台利用できるような環境が整備されつつあります。プログラミングを学習すれば、コンピュータへの指示でプログラムがどう実行され対象が処理されるのかという理解が進み、プログラミング的思考の醸成も進むでしょう。物事の仕組みを論理的に理解し応用するというプログラミング的思考は、論理的思考能力や問題解決力を高め変化していく仕事に役立ちます。


4. まとめ

21世紀型スキルとは、国際団体の「ATC21s」(21世紀型スキル効果測定プロジェクト)によって提唱されている、21世紀以降のグローバル社会を生き抜くために必要な能力のことです。21世紀型スキルの内容は、以下の4つのカテゴリーに分けられた計10種類のスキルです。

1 思考の方法(Ways of Thinking)
① 創造力とイノベーション
② 批判的思考、問題解決、意思決定
③ 学ぶことの学習、メタ認知(認知プロセスについての知識)

2 働く方法(Ways of Working)
④コミュニケーション
⑤コラボレーション(チームワーク)

3 仕事のツール(Tools for Working)
⑥情報リテラシー
⑦情報通信技術のリテラシー(ICTリテラシー)

4 世界の中で生きる方法(Skills for Living in the World)
⑧地域と国際社会での市民性
⑨人生とキャリア
⑩個人及び社会における責任(異文化の理解と異文化への適応力を含む)

上記のように21世紀スキルはいわゆる「ソフトスキル」に該当します。

21世紀スキルが提唱された背景として、科学技術の進化が挙げられます。これにより仕事というものの体系が複雑化し、それぞれの仕事に付加価値が求められるようになり、「ソフトスキル」の重要性が高まりました。

21世紀型スキルの習得に向けて必要な教育としては、
・座学からディスカッションやグループ作業中心
・ICTのスキル習得に向けた教育
・正誤問題から記述式問題
など論理的思考能力やコミュニケーション力を重視した教育が必要となってくるでしょう。

21世紀以降のグローバル社会を生き抜くために必要な能力、「21世紀スキル」。ぜひ教育の参考にしてみてください。

<参考文献>
http://www.atc21s.org/
https://www.manabinoba.com/edu_watch/21771.html
https://kidsna.com/magazine/education-educational-column-484
https://jinjibu.jp/keyword/detl/569/
https://ueric.uchida.co.jp/index.cfm/14,2658,50,html

 

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